インド映画でちょっと休憩

インドに愛を込めて

2019年4月に観たインド映画

4月はまだ終わってないですが、GW中はインド映画マラソンと称して(誰に強いられたわけでもないのに一人で負荷をかけて)強化月間で映画観まくってるので別で記事にしますね

 

Sanju

2018年/ヒンディー語

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ちょっと前にBlu-ray買ってたんですが逃してました。日本での公開が決まったので記念に鑑賞。

家族と友情の話でした。意外だと思ったのは、俳優の話なのに出演した映画のことや撮影風景がかなりの必要最小限になってたこと。それによってよりパーソナルな物語になってました。

個人的なところだと、今まで観たインドの伝記映画って元々あまり知らない人だった&映画観てから知るっていうのがパターンで、今回はサンジャイ・ダットっていう人の仕事を観た事があるし、リアルタイムで起きていることを一部知ってるし、そういう意味で面白かったです。

とはいえ、『Sanju』は彼の人生全体や仕事ぶりというより、超超超私生活寄りだったので、最近出た俳優伝記映画と比較すると「ほぼ」予習要らないのでは、と思います。強いていうなら、『Munna Bhai M.B.B.S.』『Rocky』『PK』が予習にぴったりです。

 

Darr

1993年/ヒンディー語

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ジューヒー・チャーウラーが大学生(もしくは卒業した?)なヒロイン、サニー・デーオールが海軍将校。シャー・ルク・カーンはジューヒーに歪んだ愛を向けるストーカー役。タイトルの意味は「恐怖」です。

めっちゃ面白かった~。ジューヒーやっぱりずっとめっちゃ可愛い。シャールクは胸糞サイコパスでした。

めっちゃ怖かったのは、ストーカーがめっちゃ電話掛けてくるってことで警察同席で逆探知かけたら、ジューヒーの寝室の電話機から掛けてきたってわかるとこ。ぞわわわわってなりましたよ…。スリラーだけどガチで何度もゾッとしたからホラー観てる気分でした…。『Anjaam』と『FAN』とセットで"サイコパスシャールク特集"として一気に観たいw

 

Naan Mahaan Alla

2010年/タミル語

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【あらすじ】元カノの結婚式に出席したジーヴァは、同じく会場に居たプリヤに一目ぼれをする。一方で、ジーヴァにはタクシー運転手の父が居た。ある日、その父がある事件に巻き込まれ、命を狙われるようになり…。

カールティとカージャル主演。

カールティは中流家庭で育ったニートくんだけど得意の手八丁口八丁なキャラだから前半は見てて面白いです。カージャルが自分に興味持つようにしたり他の人をうま~く丸めこんだり。わりと早めに2人がくっつくからきゃっきゃしてるのが観れるところは好きです。
とはいえ映画の全体的(特に後半)な雰囲気は血の付いたロゴ見て察してください…って感じですw心臓に悪い部分はあるけど悪く言いたくはないなって思う映画でした。ヴィジャイセートゥパティが友人B役で出てます。貴重。

 

Arjun Reddy

2017年/テルグ語

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【あらすじ】医学生のアルジュン・レッディは、同じ大学の後輩プリーティ・シェッティに一目ぼれする。彼女の父親に学校生活での面倒を見てくれるよう頼まれたのをきっかけに2人は急接近し、お互いにのめり込んでいく。しかしある日、キスをしているところをプリーティの父親に見られ、最終的には破局してしまう。それからというものアルジュンは医師の仕事もままならないほどに落ちぶれていき…。

観ねば観ねばと思ってやっとこさ観たよ~~。ヒンディーリメイク『Kabir Singh』の公開も迫ってますし。
率直に言うとナンダコレ感。ナンダコレって侮蔑的に受け取ったわけじゃなくてどう受け取ったらいいんだろって戸惑いがある感じです。
妙に乾いたリアルな雰囲気はテルグ映画では新感覚でした(視聴履歴に偏りがあるので私には何とも言えないけど)。

 

Jil Jung Juk

2016年/タミル語

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ずいぶん前に上映会があったのよね。行かなかったけど。ネオンカラーでサイケなタミルコメディです。

【あらすじ】経済的に困窮したマフィアが最後に持っていた薬物を中国に届けるため、頭のキレる男、運転ができる男、時間を厳守する男の3人が集められた。薬物は、警察の目を欺くため、移動する車の塗料に混ぜ込まれた。この車を取引相手に渡さなければ、3人の命の保証はナシ。そんなミッションにも関わらず、立ち寄ったバーで酔いつぶれたせいで車を無くしてしまい…。

ストーリーがラリっていたw 主人公はマトモなのかネジ1本外れてるのか分からない青髪のイカサマ師ジル(シッダールタ)。それと優秀な能力を買われて集められたハズなのにアホなことばっかりやってる坊主ジャングとツナギ君ジャクの2人。

タイトルは3人それぞれの愛称であり、タミル語で「良、可、不可」みたいな意味です。ノリ軽いタイトルw

 

Kavalai Vendam

2016年/タミル語

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【あらすじ】結婚したもののすぐ別居状態になってしまったディヴィヤとアラヴィンド。アラヴィンドは2人の地元にそのまま暮らしているが、ディヴィヤは遠く離れた街にいた。新しい彼氏と結婚しようとした彼女は、アラヴィンドとの離婚手続きをしようとクーヌールに戻ってくる。しかし、何を思ったかアラヴィンドは離婚の条件に、いい夫婦として1週間過ごすことを提案してきて…。

タイトル訳:心配いらない

舞台になるのは主にアラヴィンドが暮らしてる家で、これはクーヌールにある180 McIverっていうホテルです。『Kapoor and Sons(カプール家の家族写真)』にも使われてるから見た瞬間ピンときましたです。

自由な男子に女子たちがイライラしちゃう系のお話なんだけど、だいたいは愛らしいキャストたちが騒いでるのを眺めてニコニコする感じの楽しみ方になると思います。頭打って記憶を無くしたジーヴァくん可愛いよ。

 

Lucifer

2019年/マラヤーラム語

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上映会で観ました。

【妄想あらすじ】ケーララの首相P.K.ラームダースが急死する。IUF党は後継者として息子Jathinを指名。Jathinは外国に暮らしていて父の葬式に間に合わず、もちろん今まで政治の表舞台に立ってはいなかった。裏で糸を引いているのは、ラームダースの娘婿ボビー。彼はラームダース亡き後、麻薬密売ビジネスを築き多額の利益を得ようとしていた。そんな状況のなか、ラームダースのもう一人の息子"ルシファー"ことステファン(モーハンラール)が立ちはだかる…。

この先のストーリーもだいたい妄想で補いましたが、めちゃめちゃ力強くて圧倒されましたLucifer。特にモーハンラールの存在感と、アクションシーンの重厚感。おそらく年齢的にそんなに動けはしないモーハンラールをいかにかっこよく&強そうに見せるか、映像と効果音のメリハリでめっちゃ気分が上がる出来でした。"ルシファー"ことステファンの車のナンバーが666だったり(オーメン??)、秘密の約束の場所が朽ち果てた教会だったり、爆発がめちゃくそド派手だったり、なにかと仰々しくてよかったです。おなかいっぱい。

あと上映会で念願のパランポリが食べられました。大好物。バナナのフリッターです。どこかで見かけたら食べてみてください。

 

Batti Gul Meter Chalu

2018年/ヒンディー語

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【あらすじ】弁護士のSK(シャーヒド・カプール)、ファッションデザイナーのノウティ(シュラッダー・カプール)、トリパーティーの3人はウッタラーカンド州ティフリーで暮らす幼なじみ。トリパーティーは夢だった工場の運営を始め、青年実業家としての道を歩み始める。ビジネスは順調にスタートしたかに見えたが、一方で電力会社から法外に高額な電気代を請求される。電力会社への抗議はもちろん、裁判所を通して訴えようとするが、取り付く島もなし。とある事情で仲違いしていたSKも、彼を助けるほど心に余裕がなかった。工場の経営がとん挫してしまい、思いつめたトリパーティーは自殺をしてしまう。それを知ったSKは、自分のせいで親友を失ったと気付くが…。

シャーヒドは弁護士役ですが、法廷で争うタイプじゃなくて、商店とか事務所とかに法を盾にイチャモンつけてお金をせしめるタイプの弁護士でした(台詞が多くて字幕が読み切れなかったので多分)。そんなお仕事なのでスーツよりは私服(柄シャツとノースリーブジャケット)が殆どでした。あと、仕事柄なのかめちゃめちゃ口がうまいキャラです。法廷シーンがあってそこではヤーミー・ゴウタム演じる被告側の弁護士と争うんですが、ヤミちゃんたちをおちょくるおちょくる。コントかよって感じでしたw 舌戦だったから日本語字幕切望~~~!!!

Mukkabaaz

久々に感想書きました。

 

Kannukkul Nilavu

2000年/タミル語

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【あらすじ】ポンディシェリにやってきたゴウタム(ヴィジャイ)は、音信不通の女の子ガヤトリーを探していた。ポンディシェリで彼に唐突に話しかけられた青年グループは彼を変人と思い、からかい目的でゴウタムを連れまわすが、次第にゴウタムに一種の違和感を感じ始め、それはだんだんと恐怖になる。グループの1人ヘーマー(シャーリニ)は、彼の中に自分が昔経験したある過去を思い起こさせたため、精神科医の父親に彼を診察させる。そこで、彼の衝撃の過去が明らかになる…。

サイコスリラーです。ゴウタムの過去が明らかになっても、じゃあそれが解決したらみんなハッピーだね!とはならず二転三転…。わりとトラウマレベルでヴィジャイに恐怖を感じました…。でも先が読めなくて面白かったです。

ヒロイン今はアジット・クマールの奥さんなシャーリニ。綺麗系?美女でとても可愛かったです~。
ちなみに冒頭でゴウタムが盗んだバイクで走りだしたんですが、彼がそうした理由は最後まで分かりませんでした。この映画最大の謎です。

 

音楽教師 -切ない恋のメロディ-/Music Teacher

2019年/ヒンディー語

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Netflixで配信が始まったので早速観ました。主演のマーナヴ・カウルが好きです。

【Netflixからあらすじ】かつて愛し合った元教え子が、自分がずっと欲しかった名声を手に入れて華々しく帰郷すると知り、寂れた小さな町の音楽教師は罪悪感と後悔に身を焦がす。

しっとり系。そして歌が重要な映画。インド映画の場合、ご存じのとおり歌に英語字幕が付いてても瞬間的に理解できないところが困りポイントで。今回は日本語字幕付いてたから登場人物の気持ちと歌詞のリンクがすんなり理解できてそれだけで感動ものでした。

主人公は青年っぽさが残る8年前と哀愁のあるおじさんな現在を交互する音楽教師。おじさんマーナヴ・カウル可愛かった(可愛かったっていう感想で間違いないです)。マーナヴ・カウルは、IFFJ2018上映『Tumhari Sulu(あなたのスールー)』で主人公の夫役だった人です。
ヒロインはボリウッドでスター歌手になってしまった元生徒。アムリター・ラーオ似のAmrita Bagchi。こちらは『Phobia』に出てたらしい。記憶がないけど…。めっちゃ可愛い女の子でした。これから露出増えるかな~?期待。

あとねっとりした熟女でディヴィヤ・ダッタが出てます。

 

Jersey

2019年/テルグ語

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上映会で鑑賞。

【あらすじ】元クリケット選手のアルジュン(ナーニ)は様々な理由が重なり現在無職。ホテルで働く妻と小さな一人息子と暮らしているが、アルジュン自身は息子の誕生日プレゼントも自分で買えないくらい困窮していた。ある日誘われたクリケットのチャリティー試合で久しぶりにプレーをし手応えを感じた彼はもう一度選手として返り咲こうとするが、36歳という年齢にブランクも抱えた彼の復帰は一筋縄ではいかず…。

かなりエモい映画でした。
サティヤラージさんとナーニ君の疑似親子や、素直で健気な子どもとのやりとりが涙を誘う話だった~~~。前半も後半もめっちゃ泣きました。

選手が登場人物になる映画の中でもわりとガチめのスポーツ映画でした。後半が特に試合シーンが長め。選手や観客のリアクションでだいたいの雰囲気は掴めるけどある程度ルール知っておいた方がいいと思います。私は今まで見たクリケット映画の知識+αでなんとかしのぎましたw クリケットのルールはPeriploさんがブログにリンク貼ってくださったページが挿絵付きで分かりやすいです。

公開されるやいなや現地で大きな反応があり、最初はゆったりな滑り出しだったものの興行は順調なようで、ナーニ君ファンとしてはホッとしました。

 

Kavan

2017年/タミル語

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真実より話題性を追い求め、更には政治家との癒着で腐り果ててしまった大手メディアと、正義を求めるジャーナリストとの闘いを描いたドラマ。

【あらすじ】大学卒業後しばらくしてやっと仕事が決まったティラク(ヴィジャイ・セードゥパティ)は、テレビ局ZenOneに就職する。念願かなって就いた仕事だったが、働いているうちにメディアの違和感を感じ始める。ある日ティラクはゲストを呼んでインタビューをするTV番組の司会者に抜擢される。1回目の放送で大物政治家ディーランをゲストに迎えるが、ティラクは番組の最中にディーランにとって不都合な質問を投げかける。ZenOneと癒着していたディーランは怒り狂い、都合が悪くなったTV局社長はティラクをはじめ彼の仲間たちをまとめて解雇する。ティラクたちは、社長の息がかかっていない弱小TV局に就職し、今まで大手メディアによって隠されていた"都合の悪いニュース"を流し始める…。

ヴィジャイセードゥパティの頭よさそうなTVキャスターな姿と、あくどい顔が観れました。満足。TVクルーたちが隠れて撮影した映像が過激になればなるほど映画が面白くなっていったのはある意味皮肉効いてたな~。

K.V.アーナンド監督好きなので機会があったら観てたのだけど、残すところあと監督デビューの『Kana Kandaen』とまだ公開前の『Kaappaan』だけになりました。

 

 

というわけで今月(仮)は13本でした。