インド映画でちょっと休憩

インドに愛を込めて

Mersal

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2017年公開

監督:アトリー

出演:ヴィジャイ

   S.J.スーリヤ

   ヴァディヴェール

   サティヤラージ

   ニティヤ・メーナン

   カージャル・アガルワール

   サマンタ

時間:169分

言語:タミル語+英語字幕

媒体:スクリーン@イオンシネマ市川妙典5番スクリーン

 

あらすじ

とある夜、4人の医療関係者が謎の失踪をする。救急車の運転手は茶屋にいる最中、医療仲買人は出かける直前、病院のマネージャーはエレベーターの中で持ち物だけを残し、外科医はジョギング中…。失踪の理由も犯人も分からなかったが、犯人の居場所を示す情報により、医者のマーラン(ヴィジャイ)が逮捕された。

マーランはたったの5ルピーでどんな患者にも医療を受けさせるという慈善家であった。民衆に支持され慕われるどう見ても善人の彼が、なぜ誘拐事件を起こしたのか、彼自身の口から驚くべき事が明かされる…。

失踪事件より前、パリでのイベントに招待されたマーランは、そこでパラヴィ(カージャル・アガルワール)という女性と出会い、親しくなる。しかし、彼女を自身のマジックショーに招待した彼は、一緒に呼んでいたパラヴィの上司の医師アルジュンをマジックの演目に見せかけて殺害してしまう。

帰国したマーランはあるTV番組の出演をオファーしに来たタラ(サマンタ)と出会う。今までメディアに出ることはなかったマーランだったが、タラに興味をもったのをきっかけにTVに出演する。

アルジュン医師と関係を持つダニエル(S.J.スーリヤ)は、マーランの出演するTV番組を観て動揺する。マーランはダニエルの忌まわしき記憶を思い出させる顔であり、またその顔はもう見ることはないと思っていたからだった。ダニエルはすぐさまマーランの家に刺客を送る。夜中の突然の来訪者に不意打ちを突かれ、絶体絶命になるマーラン。しかしそんな矢先、マーランと同じ顔の男ヴェットリ(ヴィジャイ)が現れて…。

 

いろいろ

ヴィジャイ!ヴィジャイ!ヴィジャイ!

 

ヴィジャイが一人三役です!ヒャッハー!

すごいね、三役。

ヴィジャイ1役でも濃いのに、それが3つですからね。ソース多めにかけたカツ丼が3つ目の前に置いてある感じの盛り上がりですからね!

いや~カツ丼だと途中でギブアップだけど、ヴィジャイファンだから楽しく観ちゃうんだよね…

アトリー監督とヴィジャイの『Theri』も一見3役で、でも変則的な3役で。今回も3役との話を聞いてどんなのかなーと思ってましたが、ストレートに3役でした。

お医者さんマーランと、ヴェットリと、もう一人はめっちゃタミル風なヴィジャイ。はてさて、同じ顔が3人も出てきますが、この3人の関係は何?…って所は映画のミソだと思うのでここでは割愛します。(ちなみに上に書いたあらすじは前半まで、ヴィジャイも2人目までで、この後さらに濃い話が続きます)

3人分やるので、ずーーーっとヴィジャイな映画ですw もう、主役以外は全部脇、脇、脇!その潔さたるや!

タイトル『Mersal』は英語字幕だと"Zipped"って訳になってたかな。勢いよく音を立てて進む感じかなぁ?→まちがえた、"Zapped"でした。

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『Kaththi』辺りから毎回日本でも上映されてるヴィジャイの映画(うれしいことに!)。ヴィジャイはいつもスタイルが決まっているのでキャラクターごとの大変身はないですが、毎回ちょっとずつ違うヴィジャイが観れて楽しいです。『Kaththi』『Puri』はカッコよくて、『Theri』は強くて、『Bairavaa』は可愛くて、今回の『Mersal』のヴィジャイは貫禄があった!特に今回は同監督×主演コンビ『Theri』からタミル度が10倍増し!そのタミルなシーンに出てるヴィジャイが、思わず唸るほどカッコイイ、これぞ"男も惚れるヴィジャイ"!しゅてき!

ちなみに、今回上映のスクリーンは182席で、ほぼ満員!!スクリーン大きめ!そして見せ場やキメ台詞の度にタミルっ子の歓声や雄たけびが!

 

ヴィジャイも濃いけど、ヴィジャイ以外の要素も濃かったです。

ダンスが、1曲目の映像で遊んでる感じとか、色の洪水が起きてる曲が2つくらいあったりとか。また観たい~!早くYoutubeで観れるようになってほしい~!

ヴィジャイ3人のうち一人がマジシャンなので、マジック出てくるんですが、ちょっとマジックって言えばどんな仕掛けしてもいいと思ってない?みたいな自由度はさすがw

 

ヴィジャイが三役ならヒロインも3人!

ということで、

カージャルとか

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サマンタとか

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ニティヤちゃんとか。

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ただ、一人ひとりの出演時間はそんなに長くなくて、ちょっと長めの特別出演…の雰囲気。

まーー、今回はヴィジャイでクッソ忙しいからね!仕方ないね!

3人の中で体感だとニティヤちゃんが一番長かったかな。カージャルとサマンタは同じくらいだったかな。

サマンタちゃんが普通の喋り方とは別にちょっと下町っぽく?勇ましく喋る姿が新鮮でよかったです。「オイ!タンビー!」とか何だかそそられますw(タンビーは年下男性に向けた呼びかけ的な意味)。ニティヤちゃんは、かなり恰幅がよろしくなっていました。多分パンジャーブ出身の役かな?台詞にヒンディー語(orパンジャービー語?)が混ざってました。

 

珍しいなーと思ったところ。

パンジャーブが出てきました。

タミル映画でインド北部はたまーに出てくるけど、その中でもパンジャーブは滅多に見ない気がする。カシミールあたりが一番記憶にある。

ターバン巻いたサルダールジーがたくさん出てきてました。サルダール好きなので楽しかったです。

 

ちょっと心臓に悪かったところ

人がいつ死ぬのかヒヤヒヤしたw『Theri』はまあまあトラウマになってた事に改めて気付きましたw

アクションシーンの血は大量でも全然平気なのに、そうじゃない場での血はなんであんなに観るの辛いんだろう…アクションの方がえげつない時あるのに。だれか教えて!

 

テンション上がったところ。

知ってる脇役俳優さんの出演が多くて、しかも入れ替わり立ち替わりで、脇役オールスター!状態でしたw

出オチ俳優ことヴァディヴェールさんはいつもと比べて今回かなり活躍してたし

『Remo』に出てるまん丸なYogi Babu氏はサマンタちゃんの同僚役、

『Theri』『Remo』のツルッパゲハスキーボイスの黒クリリンことラジェンドランさんは厚生大臣役でほんのちょこっと顔見せ、

何の映画で観たか覚えてないけど、嫌な手下役でよく観る気がするBoxer Dheena氏は刑務所の中で一瞬、などなど…。

ヴァディヴェールさんの出演以外知らなかったので、サプライズでちょっと得した気分でしたw

 

『Mersal』のテーマなところ。

病院と腐敗とビジネス。

要は困ってる人を助けるべき医療が、困ってる人から搾取する立場になり下がってしまっているということに、ヴィジャイがキレまくる。搾取が本当に痛々しくて、信じたくないほどだけど、これが現実にも起きていて、辛い目に遭ってる人がいるっていうのが悲しいなぁ。そういえば映画に出てきたニュース、私も見た記憶ある。

あと最後にインドの新しい税金でヴィジャイが説教してました(恒例の説教!)。GSTはニュースに疎い私でも聞いたことある!…がさすがに英語でインドの税金の話はハイレベルなので雰囲気で感じ取るのに徹しましたw

 

 

お祭り公開に併せて、半端ない盛り上がり度の映画でした。機会があれば是非。

せっかくだから、週末もう一回観に行っちゃおうかなー!そわそわ。

 

リンク

音楽はA.R.ラフマーン!!

 

「Neethanae」

 

「Mersal Arasan」


「Aalaporaan Thamizhan」

 

おまけ

その1

このシーンは記憶にございませんw

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その2

Spaceboxさん上映 今回のチケット

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その3

日曜日におかわりしてきましたよ

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