2019年公開
出演:ヴィッキー・コウシャル
ヤーミー・ゴウタム
パレーシュ・ラーワル
モーヒト・ライナー
監督:アーディティヤ・ダル
時間:138分
言語:ヒンディー語+日本語字幕
媒体:DVD
原題:Uri: The Surgical Strike
あらすじ
2016年。ジャンムー・カシミール州ウリーにある陸軍基地が、4人のテロリストによる襲撃を受ける。多くのインド兵が死傷する。インド政府はパキスタンにいるテロリストの拠点だけ集中的に攻撃する"サージカル・ストライク"を取ることを決定する。実行までの準備期間は10日間のみ。奇襲であるためインド国内でも秘密裏に行わなければいけないこのトップシークレットの作戦は、数々の武勇を立て今はデリーにて事務方として勤務していたヴィハーン(ヴィッキー・コウシャル)たちに委ねられる。ヴィハーンはウリー基地に居た仲間を殺害され、復讐に燃えていた……。
いろいろ
今年2019年最初に興行収入100カロールルピーに達し、夏に『Kabir Singh』に抜かれるまでトップだった、間違いなく今年を代表するヒット作である『Uri: The Surgical Strike』が、DVDスルーの形で日本にやってきました。
多分戦争映画枠です。
戦争映画枠のインド映画って実はいままでちょこちょこ上陸していて、他には『アルターフ 復讐の名のもとに』『レッド・マウンテン』『デザート・フォース』とかは昔シレっと発売されてた。『インパクト・クラッシュ』も戦争映画枠かもしれないなぁ…。『KESARI/ケサリ 21人の勇者たち』も?
ってな感じで、後者はまぁ置いといて、戦争映画枠と考えると『URI/サージカル・ストライク』はここ数年のインド映画ブームとはちょっと違う流れで入ってきたのかなー、なんて推測してます。あくまで推測ですけど。(でも宣伝文句にはきっちり『バーフバリ』とか入ってるね)
2019年は特にジャンムー・カシミール州を巡る動きが激しくて、最終的には"自治権の剥奪"までいってしまって、国内のインド人は口々に賞賛していたけど外部の人間からしたらほんとにそれでよかったんか、ヤバイ方向に行ってる気がするんだけど…ってめちゃめちゃ心配な年でした(まだ1か月ある)。
本作は2019年1月11日公開でまだ上記のような決定がなされるまえのことだったけど、政治的には十分キナ臭くて。本作はインド軍万歳であって、対テロでありながら対パキスタンでもある内容なので、まぁ確かにテロに屈しないっていうのはわかるけど、隣国とは仲いい状態であってほしいというか、インド好きだけど政治面も含めて好きかはちょっと言えないかなー、なんていう複雑な心境で観ました。
あと、観ておいてなんだけど、戦争映画めっちゃ苦手なんですよね…
広島の被爆地からめちゃめちゃ近い位置にある母校で過ごした6年で、めっちゃ濃い平和学習したのもあって(あれは受けてよかったと今言える)、例え映画・フィクションを織り交ぜた作り物であっても戦争称讃を儲けの材料にしたくはない…っていう複雑な感情、うまく説明できんけどわかってもらえるだろうか…。普通に人殺しちゃうアクションとかスパイ映画とかは好きなのになんででしょうね…。インド映画じゃなかったら戦争映画観ないですw てかそんなに嫌なら観なければいいのにって言われそうw
(前置きが長い)
で!やっと内容の話。
優秀な少佐でありながら、家庭の事情で国境沿いの任務を離れ、政治の中心地デリーで事務仕事に就くヴィハーンが主人公です。
ザ・現場の男!って感じで、できる男はかっこいいね~~~!!!
事務仕事は苦手そうというか大変そうでした。
ヴィッキー・コウシャルってちょっと文系寄りのイメージだったんだけど、今回は体育会系でした。
後光が差しているわけではない
ヤーミー・ゴウタムは長い髪をばっさりカットしてこちらもかっこいい!
髪型マネしたいな~♡
彼女は複雑な役だったからここでは詳細伏せておこう…。観たらわかります。
あと!これ観てハマりそうになったのがカラン少佐役のモーヒト・ライナー!
小さな役としての扱いだったのか、いい写真があまり見つからないw
カラン少佐めっちゃかっこいい!見せ場もあります!
モーヒト・ライナーはTV俳優で、長編映画は2008年の『Don Muthu Swami』以来2本目のようです。
ここからもはや『URI/サージカル・ストライク』と関係ない話なんですけど↓
『21 Sarfarosh Saragarhi 1897』ってドラマで主演やってて、役が『KESARI/ケサリ 21人の勇者たち』の主人公と同じイシャル・シンです。こちらのイシャル・シンもカッコイイ~~~!!!!
まだ30代だけど渋みある。これから映画で引っ張りだこになってくれるのを期待してます。
日本語字幕あって助かった!日本語字幕集中して見てないと置いていかれそうでした。
映画の内容は、やっぱり戦争映画な時点でちょっと思考停止しちゃうので面白いのか面白くないのかわからんでしたw
でもインドでヒットしたのは単に映画の面白さだけじゃなくて、インドの世論が傾いているこのタイミングにばっちり合った内容だったからのも一因のような気がするなー、やっぱり。商売が上手かったって感じ?インド人の心に響きそうなところが逆に部外者の私には響いてこなかったかなー、って思いました。インドの愛国心好きなんだけどこれはちょっと違った。
舞台はずっとインド国内か国境だしインド軍だし史実だしがっつりインドなんだけど、なぜかあんまりインドの映画観てる感覚がしなかったです。なんでだろ…。
とはいえ、戦闘シーンは国外の映画と比べても遜色ないクオリティの高さだと思います。特に後半の本攻撃は見ごたえありました。
好きなのは"鳥のおもちゃ"のシーンと"洞窟"のくだり。"鳥のおもちゃ"は振り回されるブライアンって人が面白い。もう一方洞窟は、あそこだけ異世界につながるファンタジー設定を勝手に想像膨らませちゃいましたwあの洞窟現実にあるなら通ってみたい。絶対危険だけど。
リンク
138分でダンスシーンなかったから、あんまり知らない人が観たらカットされてる!って思っちゃうかもしれない。ご心配なく、現地版と同じランタイムです。
「Jagga Jiteya」
「Challa」
「Behe Chala」
余談
ウイスキー飲んでた夫婦はあの後どうなったんだろう…