インド映画でちょっと休憩

インドに愛を込めて

Bombairiya(ボンベイーリヤー)

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2018年公開

出演:ラーディカー・アープテー

   アクシャイ・オベロイ

   ラヴィ・キシャン

   シッダーント・カプール

   アディル・フセイン

監督:ピヤ・スカンヤ

言語:ヒンディー語+英語字幕

時間:108分

媒体:ネット配信(Netflix india)

 

あらすじ

移動中に交通事故に遭い、スマホをひったくられたメグナー(ラーディカー・アープテー)。スター俳優カラン・カプール(ラヴィ・キシャン)の広報をしている彼女は仕事にどうしてもスマホが必要だった。必死に追うが、スマホをひったくった男はなぜか殺し屋に追われ逃げ回っていて、なかなか捕まらない。背後には有名な事件で裁判を控えている政治家が絡んでいた。そして交通事故現場に乱入してきたアビシェーク(アクシャイ・オベロイ)は、なぜか初対面のメグナーに対してかいがいしく世話を焼こうとする。

大都会ムンバイで、慌ただしい騒動が起きようとしていた…。

 

いろいろ

カオス!!

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ラヴィ・キシャンの等身大パネルを焼くラーディカー・アープテーの図。

 

ムンバイで何の関係も持たない人たちがある日突然騒動の渦中に巻き込まれるブラッククライムコメディーです。コメディーと書くと泣いて笑ってをイメージしますが、種類としては『盲目のメロディ 〜インド式殺人狂騒曲〜』くらいのブラックコメディーです。笑い…あるのか?みたいなところw

 

正直なところ、序盤で凄い色んな人達が一気に登場してくるのと、説明もそこそこに事件が進んでしまうのと、英語の台詞に英語字幕が付かない(これは配信元のせい)ので、序盤は正直辛いです。難しくて休み休み鑑賞って感じです。後半なんとなく騒動の大雑把な全貌や人々の関係性が見えてきたところで(まだ真相はわからない)やっと楽しみ方がわかってくる。ストーリーが狙ってなのと、ヒンディー語も英語もネイティブじゃないこちら側の事情のせいで二重のカオス。混沌。しっちゃかめっちゃか。

 

とはいえ、自分は役者目当てで観たので「ストーリーはおまけや。途中までわからんでも最後まで観たらなんとなくわかるやろ」精神で乗り切りました(割と最近いつもこう)。いけた。正直細かいところはなんだったのか分からんままだったけど、大筋では最後に明らかになる真相含めわりかし楽しめました。

というわけで注目の役者はそろそろ日本でも知名度ついてきたラーディカー・アープテー(『盲目のメロディ 〜インド式殺人狂騒曲〜』『パッドマン 5億人の女性を救った男』)、気が付いた時にはハマってた俗世の権化みたいなラヴィ・キシャン、あとは一部のファンを狂わせているアディル・フセインですね。本作が観られるようになってからしばらく寝かせてたんですけど、今日ふと見たら配信のサムネがラヴィ・キシャンだったので飛びついてしまった…。ラヴィ・キシャンがやる役のカラン・カプールという男は大物俳優なんだけど、スキャンダルの塊みたいな人で、まーーラヴィ・キシャンがやるの似合いますね…。ラヴィ・キシャンが色恋沙汰の渦中ど真ん中にいるのほんまおもろいわ。ほんまこの人全然クリーンじゃない人間の役似合うわね(でも『Mukkabaaz』の時の誠実なおじさん役も好き)。ちょっと立ち位置がジミー・シェールギルと近いなぁ。一方のアディル・フセインは、今回陰から指示を回す闇深い人物で、裁判を控えて拘置所?から出られずにずっと同じところにいました。政治家か権力者みたいで(字幕読み取れればちゃんとわかるかも)、拘置所でも力を持てるのか個室でプチ贅沢してたので勾留というよりは軟禁くらいの緩い雰囲気。アディル・フセインはどす黒い人間からスマートなエリート役まで役の幅広いよねこの人!

 

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クリスマスの時期の話よ

 

事前に期待してたところ以外にもいろんな人たちが登場します。それぞれ友人でもなんでもなく生活範囲も違いそうな、ホントにこの事件がなかったら一切接点がなさそうな人たち。凡人・善人から超悪人まで幅が広いけど、個人的に一番恐怖を感じたのはメインの中で一番一般人寄りのアビシェーク。アビシェークこいつホントはサイコパスじゃねぇか…ってくらい怖かった。っていうのも、交通事故現場で見かけたメグナーに一目惚れしてひったくり犯一緒に捕まえようとしてついてって失敗して、何度かメグナーに拒否られてもめげずに世話しようとして…オープンなストーカーかよ!初対面以前にまともに言葉を交わす前にだよ!メグナー素でびっくりしてたぞ!あとちょっと意外な事実を知ったら大失恋したみたいにショック受けんなや!今日会ったばっかりの人間相手に!本人的には俗にいう「一目見たときビビビと来ました。出会った瞬間にこの人と結婚するのを確信しました」ってやつかもしれない(言ってなかったけど)。芸能人が結婚会見の時に言うのはまだいいけど、そうでなきゃガチのメンヘラだよアビシェーク君や…。でも顔がいいからすべてを赦した。

メグナーとアビシェークの血縁者or周囲の人間たちがこれまた超凄い人たちで、コメディだから笑ってられるんだけど、実際自分の周りにはいてほしくないなーって思いました。何が凄いって、会話してて通じる言葉喋ってんのに通じてないというか、すべてを好きに解釈してしまうというか、違う!って言ってんのに一度信じたら全然聞いてくれないというか。自分がこの人達と会話してたらマジでどうにかしてくれって思うわ…。

 

カオスな状況に頭抱えながら観るの好きな人にオススメですー!

 

リンク

「Sanki」プロモ用よ

 

「Sajde Karoon」

 

「Bairiya」

 

おまけ

ラーディカー・アープテーのこと書き損ねた。彼女の髪型マネしたい。

ところで映画と関係ないけど彼女の子供時代の写真がおもろい

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