インド映画でちょっと休憩

インドに愛を込めて

Pataakha(クラッカー)

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2018年公開

出演:ラーディカー・マダン

   サニヤー・マルホートラ

   ヴィジャイ・ラーズ

   スニール・グローバル

監督:ヴィシャール・バルドワージ

時間:134分

言語:ヒンディー語+英語字幕

媒体:ネット配信(米アマゾンプライムビデオ)

 

あらすじ

ラージャスターンの田舎に暮らすバルキー(ラーディカー・マダン)とチュトキー(サニヤー・マルホートラ)の姉妹の仲は、さながらインドとパキスタンのよう。2人の喧嘩は父親(ヴィジャイ・ラーズ)をいつも悩ませていた。ある日タバコをきっかけに起きた喧嘩に堪忍袋の緒が切れた父親はとうとう学校を中退させるが、それでも2人の喧嘩が収まることはなかった。

父親が就いている採掘の仕事に賄賂が必要になるが、銀行も親戚も融資をしてくれなかった。金銭援助してくれるというパテル(シャーナンド・ヴァルマー)という男はその条件に娘のどちらかと結婚することを提案する。パテルが最後の頼みの綱だったが、バルキーとチュトキーには既にそれぞれ彼氏がいたうえ、パテルは変態として有名な男だった。どうしても嫌な2人は駆け落ちという手段をとるが、それが2人に思いもよらぬ事態を引き起こし…

 

いろいろ

シェイクスピア三部作や『Rangoon』(Netflix配信作)のヴィシャール・バルドワージ監督によるコメディ。田舎が舞台だとかコメディの空気感は『Matru Ki Bijlee Ka Mandola』が近いかなぁ。

泥臭いドラマなのかな?と思ったら案外コメディ色が強かった。本人たちはいたって真面目なんだけどそこに笑いを見出すタイプのやつ。ドラマに見せかけて完全にコメディ。結構笑った。

 

主演は『燃えよスーリヤ!!』のラーディカー・マダン(『Pataakha』が映画デビュー作)と『ダンガル』のサニヤー・マルホートラ。2人は田舎に合わせてメイクダウンしてた。特に歯が汚くなってたよ~。歯めっちゃ茶色かった。さらにびっくりするくらい激しい気性の持ち主。全体的に飾らなさすぎるというか女優さんを綺麗に見せようという作品ではないので、着飾ってるシーンでもどことなく芋っぽいのがちょっとリアルでした。

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この2人がキャットファイトするおかげで、これはもしやアクション映画なのかと錯覚する勢い。ラーディカー・マダンはデビュー2作連続でアクション女優だわね。

喧嘩中もそうでないときもかなり人を罵倒する言葉を発するので、ヒンディー語罵り言葉の勉強に良いかもしれません(笑)。チュトキーが発する「私があんたをひっぱたいたら隣州まで飛んでくよ!!」がお気に入りです。

 

父親役は『ガリーボーイ』のヴィジャイ・ラーズ。ヴィジャイ・ラーズはガリーボーイで認識したらやたらと遭遇するようになったというかついこれの前に観た『Gulabo Sitabo』にも出てた。前から年複数本出てたけど特に2018年あたりからぐんと活躍が増えたっぽい。今回の父親役けっこう良かったですぞ。2人の娘に手を焼いて厳しい罰を下す時もあるけど、基本的に愛情をもって接していて優しい。白髪交じりで老いてきている感じも味があっていいしな~~。こんな父親いいなぁって思える役でした。

 

バルキーとチュトキーのボーイフレンドたちは出会いがなかなかよろしくなく、「え、そんな男でいいの!?」と正直ドン引きしてしまったんだけど、その後はとても優しい人達だったから、まあいっかって感じ(どんなじゃ)。いやそれにしてもあの出会い、インドではアリなのか…?w このボーイフレンドたちが後半の展開へのキーになってて、それが明らかになるインターミッションで爆笑しましたわw運命は厳しいw

 

この映画に悪役らしい悪役はいないんだけど、強いて言うならスニール・グローバル演じる近所の男ディッパー、アンタだよ!!!!!!2人に喧嘩を吹っ掛け、それを娯楽にする男。「何もない田舎の娯楽はやっぱコレだよ~」とか言ってそう。そもそもほっときゃ起きないような喧嘩はだいたいこいつのせい。ほんまアンタね💢💢💢大事なところでちょっと手助けして「いいことした」みたいな顔してんじゃないよまったく!そこに正座しろ!!!!!!

 

 

華々しい王道ボリウッド映画とは真逆ですが、ヴィシャール・バルドワージ監督独特のコメディーが光る楽しい作品です。おすすめ。

 

リンク

 

音楽もヴィシャール・バルドワージの手によるものです。

「Hello Hello」プロモ用かな、本編にマライカー・アローラーは出てこなかった記憶。スペシャルサンクスのクレジットはあった。

 

「Balma」

 

「Pataakha」タイトルソング。これもプロモ用。映画から飛び出してきたよ~って感じが楽しい動画だね。