インド映画でちょっと休憩

インドに愛を込めて

Thirupathi(ティルパティ)

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2006年公開

出演:アジット・クマール

   サダー

   リヤーズ・カーン

   アルン・パーンディヤン

   ライラ(特別出演)

監督:ペーララス

時間:158分

言語:タミル語+英語字幕

媒体:DVD

 

あらすじ

電飾工のティルパティ(アジット・クマール)は周囲から頼られる快活な男。

ティルパティの妹は臨月で実家に帰ってきていた。陣痛が始まり病院に連れて行った際、医者から普通分娩ではなく手術での出産を要求される。なけなしの金を用意し手術が行われるが、なんと赤ちゃんは産まれたものの妹は死んでしまった。悲しみに暮れるなか、同じく妊婦だった看護師から「普通分娩で十分だったところを医者は金が入る手術を強要した」という事実を聞く。妹は実質その医者に殺されたようなものだった。ティルパティはその場で医者に殴り込みをかけようとするが、その場にやってきたティルパティの親友スーリ(リヤーズ・カーン)に止められる。医者はスーリの異父兄弟だった。

地元大臣の息子スーリはティルパティのよき友人で、ティルパティはたびたびスーリの用心棒としてビジネスを手伝っていた。しかし兄の一件をきっかけに、スーリはこれまでティルパティのことを友人にかこつけて利用していただけだ、と言い放つ。親友のように思っていたスーリの裏切り行為に激怒したティルパティは、彼らと徹底的に争うことにするが…。

 

いろいろ

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観たきっかけ:相変わらず続けているアジット克服キャンペーンです。→前回 嫌いってわけじゃないけど好きになれる要素がなくずるずる苦手意識がある…なんでじゃ、できるなら好きになっといた方がストレスじゃないんじゃってことで一人黙々と進めているキャンペーン。以前やった他の俳優さんの克服キャンペーンと同じく、ちょっと古いモノを観てみようってことで今回のです。この映画なのはただ単にDVDがちょうど売ってたからという。というわけで入り口はストーリーやネタではないのでお話は予習なしでした。

 

監督はヴィジャイの『Sivakasi』も撮ってるペーララス。この人出たがりだよね(笑)。今回もなんかびっくりな登場だったwオープニングクレジットで一番フューチャーされてんの。某有名映画パロディのキメ台詞もありますw インドの監督出たがりさん多いよね…絶対多い…。

 

『Thirupathi』は医療と金の話です。

今日本はちょうどコロナで大変な思いをしながら力を尽くしているのに安い給料の医療従事者がいるのが問題になっているけれども、いやほんと力を尽くしてくれてる人はね…力を尽くしている分貰える給料になってないのおかしいよね。

一方でインドはそれとは真逆のベクトルで、金のために患者を利用する医者たちの話です。命を軽視して結託して政治利用もすることに対しての警鐘です。インド映画たびたび貧困にあえぐ人が搾取されて毟り取られて命を落とすっての出てくる。多分そんだけ多い話なんだろうな。主人公は貧困って程じゃないけどお金にすごい余裕があるってわけでもなくて、急に必要になった手術代は家にある宝飾品を売って工面する感じ(インドだとこれわりとお金に切羽詰まってるってことだよな、最後の手段に近い)。そんなことを知ってか知らずか、私腹を肥やすために患者を怖がらせるようなことを言ってお金がかかる手術を勧める医者。患者は医療のプロじゃないから従うしかないことを利用して。妹ちゃんが死んじゃうのぶっちゃけめちゃめちゃしんどい話なはずなんだけど、これをそこそこ序盤に持ってくるあたりインド映画やっぱりぶっとんでんなーと思いつつこれがリアルで身近にあるのかな…と思ったり(リアルな話はインドに根付いて暮らしてないからわかんないけど)。インドにもちゃんとしたお医者さんいるけど酷いところはめちゃめちゃ酷いんかな…。

 

2006年の映画(14年前か…)なので今の感覚で観ると古めかしいな~って思ったり、字幕の意味がわかっても理解をしにくい箇所もあるんですが、現在の倫理観とはさほど乖離がない(あくまで意味が理解できた範囲での話)ので、全くついていけないって程じゃないと思います。何でこういうこと言うかっていうと、14年も前だと倫理観が今とかなりズレてる映画もあるので。

14年て映画の歴史的にはそんなに古いモノじゃないけど、それでも最新のと比べると変化していってるんだな~と妙に感慨深くなったなw

 

アジットさんもしゃもしゃ

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現在はだいぶ白髪が強いですけどこの時は全然黒いです。今白髪だからって歳いってるわけじゃないんだけど黒いだけでだいぶ若く見える。この時30歳台半ばです。

結構大丈夫になってきた。アジットさんに慣れてきたかも。もうちょっとアジットさん映画観続けようと思います。

本作のアジットさんかなり徹底的に戦ってました。てかいつも徹底的だな。妹を殺した医者を追いつめるの凄かったな。医者に薬飲ませて「それ爆弾だぞ 言うことを聞かないと爆発するぞ」って脅したのはビビった。文字にすると凄まじいな。映像で観たらテンション上がったの、その前に医者がやったことが酷かったせいかな。

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ちゃんとした名前がわからんくて電飾屋さんにしたんだけど、要はイベントで電飾とか音響とか電気系の何でも屋さんのようなお仕事してました。

誰とは言えないけどティルパティの身内にびっくりするくらい酷い人間性の人がいてその人にドン引きしたなぁ。どういう環境になったらこのティルパティのような人間とそいつみたいな人間が共存できるんや…。身内怖い。しかもわりとサラっと扱われてて余計ビビった。たびたび理解を超えてくるよなインド映画…。

 

お医者さん!個人的には『Krishnagadi Veera Prema Gaadha』に出てたサンパト・ラージおじさんがお医者さんでテンション上がりました。わーいわーい。

お医者さんティルパティに脅されて家族に電話かけるんですけど、家族のだれも電話出てくれなくてめっちゃうろたえてた。めっちゃかわいそうww なんせ誰も電話出なかったらコロスって目の前で言われてるんだもんなぁ…。サンパト・ラージおじさんみたいに図体でかい人がオロオロしてるの好きです(っていうとサイコパスっぽい発言になる)。まあこのお医者さんこの前に盛大にひどい事やってるのでひどい目に遭ってしまえ!って感じのキャラクターです。自業自得なのでそんなに可哀想ではないです。

 

ちなみにThirupathiは街の名前でもあるんですが、舞台の街は多分そこじゃなかった気がします(じゃあどこが舞台だと聞かれるとよくわからんかった)。神様の名前でもあるの?…こっちを意識してたみたいで、それを使ったコメディシーンはありました。主人公の友達が「ティルパティがやったせいだ」と言って主人公を指差すけど主人公がその場から消えててちょうどあった神様の像を指差す形になって神様のことを言ってると警察官が勘違いするくだり。

 

ちょっと理解が及ばなかったところはインドの文化だからかちょっと昔の映画だからか判断付きませんでしたが、当時の映画として「らしさ」があるアクション作品でした。(←強引にまとめる)悪くはないです。

 

リンク

「Thirupathi Vantha」これでもかってくらいグイグイ来る自己紹介ソング

 

「Keerai Vedhaippom」ライラちゃんがアイテムガールゲストだった!キャッキャ

 

「Athadi Athadi」

ヒロインちゃんと出演してるんだけど本筋にあんまり絡んでこなかったからどうしてもあらすじに入れにくかったw