インド映画でちょっと休憩

インドに愛を込めて

Atrangi Re(可笑しくて、奇妙)

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2021年公開

出演:ダヌシュ

   サーラー・アリー・カーン

   アクシャイ・クマール

監督:アーナンド・L・ラーイ

言語:ヒンディー語(一部タミル語)+英語字幕

時間:137分

 

あらすじ

何度も駆け落ちをしては捕まり家に連れ戻されていたリンクー(サーラー・アリー・カーン)。相手の名を頑なに明かさない彼女に母方の祖母はとうとう見切りをつけ、ビハール出身でない男と結婚させ遠くに追い出すことにする。一家は結婚相手としてちょうどシーワーンに来ていたデリーの医大生に目を付けるが、拉致されてきたのはヒンディー語に不慣れなタミル人のヴィシュ(ダヌシュ)だった。一家は戸惑うが、都合がいいと考えそのまま強制的に2人を結婚させる。

2人が自由になれたのはデリー行きの列車が出発してからだった。ヴィシュには故郷でマンディという女の子との婚約を2日後に控えていたため、この状況に悲観する。リンクーは自分と長年の恋人サッジャード(アクシャイ・クマール)とのラブストーリーを聞かせ、デリーについたら離婚しそれぞれの連れ合いと合流するよう提案する。

デリーの大学寮に滞在した後、ヴィシュは自分の婚約式にリンクーを連れて行く。マンディにはこれまでのいきさつを隠し、滞りなく婚約式を進めていった。しかしその式のさなか、SNSにアップされていたリンクーとヴィシュの映像が見つかり、列席者に知れ渡る。ヴィシュは事情を説明しようとするが、マンディたちは聞く耳を持たず婚約式は中止となり、結婚も破談となってしまう。

デリーに引き返してきたヴィシュとリンクーたち。ヴィシュは結婚が破談になってしまったショックより、意図せぬ形で妻になったリンクーに思いを寄せ始めていることに気が付いてしまう。しかしそんな時、アフリカに出張していたサッジャードがリンクーのもとに現れて──。

 

いろいろ

え~なんかめっちゃよかった~!いましみじみ噛み締めております。

 

なんてったってヴィシュ(ダヌシュ)の海より深い愛よ…!!

相手を想うばかり、相手の辛い姿を避けようと、代わりに自分が犠牲になる。自己犠牲の愛が似合うダヌシュ…。ヒンディー語の映画だから別にヒンディー語が話せる俳優を使っても問題はないストーリーながら、自己犠牲の演技をやらせると上手いダヌシュが真っ先にキャストに決まってたのわ~~か~~~る~~~!!

 

インドでは男性を拉致して女性と結婚させる事件が発生しており、特に舞台となったビハール州では少なくないそう。現実世界での主な目的は高額な持参金を払えないからとからしいですが、今回は言うことを聞かない娘をさっさと結婚させて追い出してしまおうという、よくあり理由からはちょっと外れたやつ?

駆け落ちとかこういうことに関しては同じインド人からも「ビハールはやべえから」って言われてるのなかなかシビアだったなあ。

そんなところで決して強制的な結婚はいいとは一切言わないですが、そこから始まって結婚させられた2人がどういった道を歩むかは別の話。なんつーかね、この結婚のドタバタが終わった後の話がひたすら尊い…!尊いが過ぎるぞ!!

 

 

全編通してヴィシュがとにかく可愛くて、途中からはかっこよかった!精神的にかっこよかった!

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何度も駆け落ちを繰り返し、厳格な家の中に閉じ込められようとも果敢に反抗をするじゃじゃ馬リンクーも、ストーリーが進むにつれて彼女の本当の姿が見えてきて、愛おしくなってきます。彼女がこういう人間になったのははっきりとした原因があるんだ。

サッジャード(=アクシャイ)は序盤でリンクーの恋人と言われたときはめっちゃびっくりしましたが(特に役者の年齢差…)、それは公開前のインドでもいろいろ言われていたみたいです。でも映画を最後までちゃんと見たら、彼がここにいる理由も理解できました。サッジャードの存在が一番「Atrangi Re」である。アクシャイはゲストくらいの出演かとも言われてましたが、ゲストというには重要すぎるキャラクターだからゲストではないかなあ…。アクシャイは部分的に若作りをしていて、ちょっと毛が黒くなってて皺が少なめのシーンがあります。CGかもしれないしメイクかもしれない。

そんなヴィシュとリンクーとサッジャードの三角関係で繰り広げられるすこし"奇妙"なお話でした。

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スタッフ・キャストとやはり『Raanjhanaa』と重なるところがあるのでちょっと比較してみますね。

『Raanjhanaa』のように狂気にも似た囚われ方をすることはおそらくないです。ただこちらの方がいくぶんか幸せな気持ちになれる。あとでかみしめて優しい気持ちになれそう。"愛"に対して全く違うアプローチをしていて、どちらも素晴らしい内容です。もうあとはどちらか好みの問題かな。

 

しかしなんだろうな~、みんな幸せになってくれ!!終わってもいろいろ考えてしまうやつだな…。

 

リンク

音楽はA.R.ラフマーン。

「Chaka Chak」夫の婚約式でダンスする妻というおかしな絵面

 

「Little Little」ヴィシュがしんどい

 

「Rait Zara Si」若メイクのアクシャイが確認できるよ