インド映画でちょっと休憩

インドに愛を込めて

ダマカ: テロ独占生中継(Dhamaka)

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2021年公開

出演:カールティク・アールヤン

   アムルター・スバーシュ

   ムルナール・タークル

監督:ラーム・マードゥワーニー

言語:ヒンディー語+日本語字幕

時間:104分

媒体:ネット配信(Netflix)

 

あらすじ

TRTVのラジオパーソナリティのアルジュン・パータク(カールティク・アールヤン)。彼は元々夜の報道番組の花形キャスターとして順調にキャリアを積んでいたが降板となり、非常にくすぶっていた。

そんな時、ラジオ放送中の視聴者電話から「ムンバイのシーリンク橋を爆破する」というテロ予告を受ける。程度の低いいたずらだろうと適当にあしらうアルジュンだったが、直後シーリンクが爆破されてしまう。事前に予告を受け取っていたことでアルジュンはこれを好機と考え、元上司のプロデューサー・アンキタ(アムルター・スバーシュ)にキャスター復帰の約束を取り付け、TRTV独占の特ダネとしてTV放送を開始する。

テロ犯は以前橋の建設に関わっていた末端の作業員ラグビールだと名乗る。彼は無謀に建設を急がせた結果死んだ3人の作業員に十分な補償がなされなかったとして、当時の責任者である大臣に謝罪を求めた。TVの前で謝罪さえしてくれたらこのテロを止めるという犯人だったが、そもそも大臣がテロリストに謝罪することそのものが無謀な願いであり、簡単に事は進まなかった。アルジュンは最初この番組で犯人をうまく誘導し大団円にし視聴率を稼ごうとしていたが、アルジュンが付けているイヤホンに爆弾を仕掛けたと告げられ、どうにも身動きが取れなくなってしまう。また橋には、アルジュンの元妻で記者のソウミヤ(ムルナール・タークル)や一般市民が取り残されていて…。

 

いろいろ

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ノンストップで緊迫した展開が繰り広げられるスリラー。

韓国映画「テロ、ライブ」のヒンディーリメイク版です。

 

「テロ、ライブ」は観ていないのですが、あらすじを確認した限りだとほぼ同じ。細部は変更してある感じです。全体としてはオリジナルからのリメイクの域を超えていないため、オリジナルの方を既に観ている方は特に『ダマカ~』で観たい要素があるという場合以外を除いてわざわざ観なくてもいいかもなといった印象です。個人的にはこの映画に限らずオリジナル至上主義なので、どちらも観ていなくて役者に特に思い入れがない場合はオリジナルを先に観た方がいいかなと思います。

ムンバイのランドマークのシーリンク橋(旅行に行ったとき見たなぁ)をそのまま活用した本作で、オリジナルを踏まえた上で違う結末にするとか、インドならではのオリジナリティを加えるとかしてほしかったなという気持ちはかなりありますが、それだけオリジナルの「テロ、ライブ」が上手くできているとうことでしょうか。

 

注目はカールティク・アールヤン。映画の半分くらいの時間は彼がニュースチャンネルの席にいる映像で、役は犯人に振り回されてしまう立場ですが映像的にはほぼ彼の独壇場というか、彼の力量にかかっていました。映画デビューから10年、いままでロマンスコメディーもの中心に出演してきたカールティク・アールヤンがここで超シリアスなジャンルに初挑戦で、十分に健闘していたと思います。視聴率やキャリアを最優先するアルジュン役、カールティク・アールヤンはなんか嫌な性格のキャラクターが上手いと思います。褒めているつもりではある。これからも色んなキャラクターに挑戦していってほしいなと応援しています。

 

余談ではありますが、映画が現地でも劇場公開にならずNetflixネット配信になったことで、家のTV画面で観ているのが考えようによってはリアル体験に近いかなと思いました。テロップが付いてるニュース画面になってるシーンが多いですし、同じくニュースを観ている側になれるという意味で。映画館の大画面&音&箱の集中しやすい環境も捨てがたいですが。

 

リンク

予告

jo bhi kahuna sach kahuna

 

プロモ用に撮ったオリジナル予告が面白そうでこれ映画化してほしい(笑)

 

「Kasoor」心穏やかに観られるのは映画冒頭の自撮り動画シーンだけですね