インド映画でちょっと休憩

インドに愛を込めて

Master

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2021年公開

出演:ヴィジャイ

   ヴィジャイ・セードゥパティ

   アルジュン・ダース

   マーラヴィカー・モーハナン

監督:ローケーシュ・カナガラージ

時間:2時間50分

言語:タミル語+英語字幕

媒体:Simply South

 

あらすじ

2002年、敵対する組織に親を殺され濡れ衣で少年院に入ったバヴァーニ(ヴィジャイ・セードゥパティ)は、少年院での理不尽な暴力に耐えながら時を過ごす。そのうち彼は収監されている少年たちを使い犯罪やトラック運転の組織を組むことで、自分を嵌めた男たちにお金を収めて暴力から遠ざかるようになるが、大人になった頃とうとう自分を彼らに復讐をする。その頃にはもともと少年院にいた男たちを中心とする組織も大きくなり、一帯を牛耳るほどになっていた。また、今でも継続して少年院から少年を使い、犯罪行為に手を染めさせ、少年院内を腐敗させていた。

チェンナイの大学で教授として働くJD(ヴィジャイ)は、学生から人気を得ていたが一方で学内のトラブルに巻き込まれることも多かった。学生選挙の投票結果をきっかけに部外者が学生を装い乗り込んできたことで暴力沙汰になったため、とうとうJDは3か月の休暇を取ることになる。その間、彼は少年院の教師として働くことになる。

少年院での教育に全く興味を持てなかったJD。しかし2日目の朝、教室にまだ幼い少年2人が首を吊られて死んでいるのが発見される。実はその2人は前日に密かにJDに助けを求めていたが、アルコール依存の傾向があったJDはそれに気が付けずにいた。改めて自分の責任を感じたJDは、少年たちの更生と、少年院の"背後"に潜むバヴァーニに宣戦布告をするが──。

 

いろいろ

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タミルのWヴィジャイの夢の競演!

 

ヴィジャイの映画にヴィジャイ・セードゥパティが参戦!

悪役がに主役級の役者を据えることで作品を物語の付加価値としてより強いものにしています。そしてやはり悪役は主役が楽に勝てるかわからない強そうな人がベスト!ヴィジャイ・セードゥパティは重量級悪役としてヴィジュアルもネームバリューもがっつりで満点ですね!

※以下メンドクサイのでヴィジャイ・セードゥパティはVSPって書きます

個人的にこの共演を一番面白い使い方したなと思ったのは、インターミッションに入るところでヴィジャイの十八番「I’m Waiting」をヴィジャイじゃなくてVSPが言ったところ。

ヴィジャイは『Thuppakki』以来度々この台詞を使ってきて今回も使うと見せかけて…からのVSPが奪う形にw 今回のストーリー上、ヴィジャイはオフェンスでVSPがディフェンスだったので、この台詞を言う流れとしてはVSPの台詞としてが一番自然でした。これが主役級のネームバリューのない悪役が言ってもちょっと締まらないというか、ヴィジャイに言わせろよって盛り下がる危険すらあるけど、VSPほどの人気俳優なら、そういう演出もいいねって受け入れやすいと思います。

ところでヴィジャイファンにとってはインターミッション間近でヴィジャイが電話をするだけで「そろそろあの台詞言うのか…!」みたいな期待がありますねw

 

VSPが参戦してもヴィジャイはヴィジャイ!主人公の実力を知らない雑魚敵が数人がかりで乗り込んできて脅そうとしても、主人公一人でやっつけちゃうのがいいですね!知らないからってナメてかかるからそうなるんだぞ!悪者と癒着してる警察も、まさか1人に全員がやられてるとは思わないからなかなか割り込んでこないwいや~~爽快!

 

少年院の中でJDと対立するダースという男は、アルジュン・ダースが演じています。本作の監督ローケーシュ・カナガラージの前作『Kaithi』にも出演していて、監督作には連続で出演。鋭い目つきがかっこいい、若い俳優さんです。本作出演でイチ押し。

声がめちゃめちゃ低いんですよ。低くてびっくりする。ドが付くハスキー。アミターブ・バッチャンより低いんじゃないかな…?

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ペットとして猫ちゃん出てきます。なんだかんだ珍しいな。

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ペルシャ猫チャン!!!!!JDのペットですね。静かにご飯食べたりお布団乗ってたり…。VSPが猫抱えてる写真もあるけど、あれは『Master』作内の写真とは別に撮影されたやつでした。

ちゃんとペットとして飼うのはまず子猫の購入に1万~2万ルピー程度かかるらしく、インドではそこそこ財力がないと難しいらしいので(日本でもちゃんとペット飼う余裕がないとアカンけど)、こういう意味でちゃんと猫が飼われてる映画が出てくるのはレアなのかな~ちなみにペットとして飼われる動物は犬が圧倒的に多いらしい

野良ちゃん可愛がってる映画はまだもうちょっといっぱいある気がする。

 

 

英語字幕は台詞が多くてちょっと難しいかもです。wikipediaのあらすじが比較的充実してるので、鑑賞後の補足として役に立つかも。wikiは結末まで書いてあるので鑑賞前は気を付けてね。あとインドで公開開始と同時に日本でも上映になった際、団体が映画祭で上映するって言ってたので、2021年秋ごろには日本語字幕で観れる機会があると思います。待てる人はそれ待ちが一番いいかな。

 

 

リンク

音楽はアニルド君です

「Master the Blaster」この曲が一番好きです。ノリノリw

 

 

「Vaathi」

 

「Kutti Story」 ※「kutty」は「可愛い小さい子」とか「小さい」みたいな意味です

 

おまけ

自分を語らないJDが嘘の過去話に使う映画のエピソードの中に、『Preman』がありましたw先生とJDのほろ苦いラブストーリーw嘘ですw

あとわかりやすいのは『タイタニック』か。もう1997年の作品か。そろそろもうすぐ観てない・知らない人も増えてきてネタ通じなくなってくるんだろうなって思ってるw