インド映画でちょっと休憩

インドに愛を込めて

Sooryavanshi(スーリヤヴァンシー)

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2021年公開

出演:アクシャイ・クマール

   カトリーナ・カイフ

   ジャッキー・シュロフ

   アビマニュ・シン

   アジャイ・デーヴガン(特別出演)

   ランヴィール・シン(特別出演)

監督:ローヒト・シェッティ

言語:ヒンディー語+英語字幕

時間:145分

媒体:スクリーン(キネカ大森スクリーン1)

あらすじ

インドには1トンのRDXが持ち込まれ、400キロが使用されているという噂があった。残り600キロを見つけ出しテロを阻止することが警察の使命だったが、手掛かりはテロ組織ラシュカルのメンバーから聞き出すほかなかった。

ラシュカルのリーダー、オマール・ハフィーズ(ジャッキー・シュロフ)を中心に計画された数々のテロ事件のうち、1993年のムンバイ爆弾テロ事件で両親を失ったヴィール・スーリヤヴァンシー(アクシャイ・クマール)は、ムンバイのテロ対策部隊の一員だった。彼は上官(ジャーヴェード・ジャフリー)の指示のもと、ジャイサルメールに長年潜伏していたオマール・ハフィーズの息子リヤーズ(アビマニュ・シン)を逮捕する。

これを機にオマールたちは動き出す。彼は、リヤーズの弟や1993年の事件の実行犯ビラール(クムド・ミシュラー)たちをインドに送り込み、ムンバイに大規模なテロを計画するが…。

 

いろいろ

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派手なアクションと力強い演出で人気のローヒト・シェッティ監督のディワリ映画です。アクシャイ主演でタッグを組むのはこれが初めて。

 

 

お祭りシーズンに公開されたこともあり、なかなかすごい派手!(そもそもコロナで延期された経緯があるので、ディワリ向けに作ったわけではないかもですが…)

一番はなにより、ゲストにアジャイ・デーヴガンとランヴィール・シンが出ているところでしょう。アジャイは『Singham』シリーズ、ランヴィールは『Simmba』でローヒト・シェッティ監督作品で警察官役をやっていて、今回はそのままそのキャラクターで登場してきます。つまりは監督の作品の世界観をつなげた"ローヒト・シェッティ・ユニバース"といったところ。

ローヒト・シェッティはアベンジャーズを作りたかったのか。

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本作はハリウッドに引けを取らない派手なアクションも見どころ。アクシャイはインドのトム・クルーズをめざしているのか…?というくらい体を張っていました。アクシャイって鍛えてるけどシルエットはシュッとしてるからか、かなりスマートなアクションに見えるんですよね。

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ヘリにぶら下がったり、銃撃戦あったり、爆発でどんどん車が飛んでいったり、ガッツリやりまっせ~!な迫力を感じられます。爆音上映が似合いそうね。刑務所の壁がRDXで破壊されて脱獄してて、これまで私が観た脱獄シーンで一番大掛かりでした。堂々と脱獄しやがって!!!!!!

 

登場人物は多くナレーションもあり展開も早く目まぐるしく進んでいく…と書くと心配なのが英語字幕ですが、意外と話は分かりやすかったです。警察VSテロリストっていう構図としてはわりとシンプルなストーリーだからかなぁ~?もしくは字幕の単語が分かりやすかったか、専門用語があんまりなかったからか。簡単に言うと、インドに恨みを持つ人達が国外からインドに構成員を送り込んで一般人を巻き込もうとするところを、警察が阻止しようとする話です。

 

 

 

ただちょっとモヤモヤしたところもありまして。

スーリヤヴァンシー初の単独映画(初登場は『Simmba』でちょろっと)で、つまりはスーリヤヴァンシーが一番活躍しないといけないはずなんですけど、ゲストのランヴィールとアジャイさんが登場したあたりから若干影が薄くなっていました。めちゃめちゃ喋るランヴィールは説得シーンもやっててなんかもうちょっと邪魔くさいレベル。アジャイさんのキャラはもともと寡黙寄りなので会話のところで邪魔はあまりしないけど、次の作品に繋がる系譜のためか、わりとトドメのシーンでガッツリ一人でやってて、これがスーリヤヴァンシーの映画だということを忘れさせてしまいそうなくらいでした。いや、そういう全員活躍系の映画が悪いというわけじゃないんだけど、でもこの映画がスーリヤヴァンシーを紹介するような位置付けにあたるなら、ほかの2人はあくまでもサポートに留まって、おいしいところはスーリヤヴァンシーにやらせるべきでは?せめてスーリヤヴァンシー映画の2作目か、全員集合のマルチスターキャスト映画のようなテーマとタイトルにすべきでは?と思いました。単独初主人公の映画としても、全員集合の映画としても中途半端。出演時間でいうとゲストは全体の2/3が過ぎたあたりからの登場だと思いますが(測ってはない)、観終わった後の印象って後半の方が残りやすいし、前半のスーリヤヴァンシーの活躍はクライマックスに押されて薄めでした。このスーリヤヴァンシーがローヒト・シェッティ・ユニバースでは初めてのオリジナルストーリーだし、もう少し自立させた方がよかったのでは、と思いました。これについては若干『Singham』と『Simmba』を観ている前提の作品で初登場のスーリヤヴァンシーより公開済のシンガムとシンバの方が観客にとって馴染みあるということも織り込み済かもとか、私個人としてはそもそもかっこいいアクシャイ・クマールの活躍が一番の期待だったから余計感じてしまったとかかもしれません。

しかしまぁお祭り映画っていい意味でノリ重視だったり賑やかせてナンボだったりするので、ある意味この時期公開なことでちょっと心に折り合いがつけられるところはあるかな。「お祭り映画だしまあ、ええか」みたいな。んんん~~でもやっぱりせめて2作目でやってほしかったかな!

 

リンク

これは本編になし プロモ用

「Najaa」

「Tip Tip」

リメイクソングっていうか歌手ごとオリジナルのまんま?。もとはアクシャイ主演『Mohra』の挿入曲「Tip Tip Barsa Pani」

こういう雨にぬれてガッツリセクシーなダンスするの久しぶりに観たぞ。

 

「Aila Re Aillaa」賑やか~!!!!過去作のオマージュしてたりする