第30回東京国際映画祭のアジアの未来部門で上映された作品を観てきました。
2017年
監督:デーブ・メーデーカル
出演:ダニー・デンツォンパ
ギーターンジャリ・ターパー
ティスカー・チョープラー
アーディル・フセイン
時間:91分
言語:ヒンディー語/英語/ベンガル語/ダリ―語+日本語字幕
媒体:スクリーン@TOHOシネマズ六本木スクリーン3(東京国際映画祭)
あらすじ
父を事故で亡くしたミニー(ギーターンジャリ・ターパー)のもとに、父ロビ・バス(アーディル・フセイン)の知己という老人ラフマト(ダニー・デンツォンパ)が現れる。彼は幼い日々にミニーがお気に入りだった巡回ビオスコープ(のぞきからくり)屋のおじさんだった。インドとアフガニスタンをつなぐ愛と映画の物語。
いろいろ
『ロボット』『Bang Bang!』の悪役や『BABY』シリーズでの司令官などでおなじみダニー・デンツォンパと、『エージェント・ヴィノッド』 『マダム・イン・ニューヨーク』のアーディル・フセイン、『汚れたミルク/あるセールスマンの告発』のギーターンジャリ・ターパーなど、実はどこかで一度はみたことありそうな俳優たちが出演したヒューマンドラマ。監督デーブ・メーデーカルはこれまで広告関連でお仕事をしていて、映画監督はこれが初めてだそうです。
私の注目ドコロはビオスコープがでてくるところ。覗いたら映像が見えるあの箱(この映画でも出てきました)。古き良きインドの代表的なイメージの一つですが、いまは滅多にないんでしょうか、旅行中に見かけた事ありません。いつか実際にやってるのを見てみたいなぁ…。ビオスコープ、設定上はアフガニスタンからおじさんと一緒にやってきたモノでしたが、コルカタのレトロな雰囲気とマッチしててよかったです。ちなみにビオスコープの中で流れていたのは、インドの往年の名作たちでした。それをミックスした、ビオスコープおじさんのテーマ曲(?)がよかったです。
そんなビオスコープを持つおじさんの過去と今、ミニーの忘れていた絆、ミニーの父の想いが交錯する、コルカタとアフガニスタンをつなぐお話でした。
序盤は父の突然の死と謎の男の登場でサスペンスっぽさもあり、主人公ミニーと一緒に謎を解き明かしていく感覚が面白かったです。
アフガニスタンはタリバンや紛争が出てきて悲しいシーンでしたが、それ以外は思いやりや愛にあふれた、ほろ苦くも優しいお話でした。ノスタルジック。いいもの観せてもらったなぁ~と思いながら映画館を出ました。
リンク
上映後Q&Aのほかに、cinetamaさんのブログにもちょっとインタビュー載ってました。なるほどなるほど。
ちなみに
ヒンディー語/英語/ベンガル語/ダリ―語っていうから国際的な映画なのか…?とある意味ドキドキしながら観ましたが、その辺はけっこー普通のインド映画と変わらずでした。ちょっと海外ロケのシーンで外国語喋るあの感じ。ミニーはイマドキのインド女子っぽくヒンディー語と英語のミックス。メイン舞台はコルカタなのでベンガル語ちょいちょい…といった感じでした。ちなみにアフガニスタンロケじゃなくてラダックで撮影されたようです。