2005年公開
出演:スーリヤ
アシン
ナヤンタラ
プラディープ・ラーワト
時間:172分
媒体:ブルーレイ
言語:タミル語+英語字幕
2005年に公開された復讐もののタミル映画です。日本人だとこれのリメイク・アーミル主演のヒンディー版の方が有名かも。
あらすじ
医学生のチトラ(ナヤンタラ)は、研究資料にファイルされていたサンジャイ・ラーマスワーミー(スーリヤ)という患者に興味を持つ。サンジャイは過去のある事件から、記憶が15分しか持たないという男だった。
-2年前- サンジャイは、チェンナイにある携帯電話会社の社長。国際的に活躍する忙しい日々を送っていたが、ある日ひょんなことからカルパナー(アシン)という女性と出会い、恋に落ちる。カルパナーには自分の身分を隠して交流するが、告白をしてOKをもらったら社長であることを明かそうと考えていた。
しかし、真実を教えられないまま幾日が過ぎ、ある日大きなトラブルに巻き込まれてしまう…
いろいろ
この映画の存在はずいぶん前から知ってたんですが、なかなか観る機会がなく10年以上経ってしまいました。先ほど書いたとおり、アーミル版『Ghajini』の方が日本人には有名で、ネットで検索すると出てくる記事のほとんどはアーミル版です。かくいう私も多分先に知ったのはアーミル版で、そのオリジナルがスーリヤ版、という認識くらいでした。アーミル版の評判の高さや後にヒンディー映画界に大きな影響を与えた事は知ってましたが、そもそもその頃アーミルがあんまり得意じゃなかったこと(今は『PK』とかいくつか観たのであんまり抵抗感はないです)、なんか筋肉これ見よがしのファッションがいただけねえな、って思ったこと、時間が過ぎていくうちに古い映画になってしまったことで未だに観てませんw
(アーミルさんの筋肉これみよがしファッション)
今回観てない方のアーミルさんの話はこれくらいにして。
『Ghajini』はハリウッド映画『メメント』のインドリメイク(翻案)作品だそうです。といってもこれまた『メメント』を観とらんので人づてに聞いた話ですw
短時間しか記憶を持たない前向性健忘の男が、愛する人と自分の人生を奪った人間に復讐する話。
とはいっても
過去の話としてサンジャイとカルパナーのロマンスコメディーのシーンが結構あるので、ラブストーリーの要素も多かったです。
CM製作会社の女優カルパナーが成り行きで「携帯電話会社の社長サンジャイのカノジョ」を名乗ったところみんなが彼女を持ちあげるようになり、
調子こいてインタビュー受けたらニュースになっちゃって、サンジャイ本人の耳に入ることになり、困ったサンジャイが文句言いに行こうとしたら、偶然困ってる人を助けてるカルパナーを見かけ、好きになっちゃって、そのままサンジャイってことを隠して仲良くなる…っていう文字にするとようわからん事になっとりますけど、とにかくこの辺の二人がか~わいいんだ~~たまらんっ!
(社長じゃなくて会長かも、現在の方Chairmanって呼ばれてたし)
ニコニコ仲良くスイカを食すお二人
インド映画ってたびたびヒロインの存在が脇に追いやられて残念なことになるイメージがあります。でもこの映画のアシン(カルパナーね)は出ずっぱりではないものの、映画を観終わった後もちゃんと印象に残る役どころでした。
セカンドヒロインはチトラ役はナヤンタラ。今の顔とかなり違う気がするんですけど何ででしょう?10年くらい前とはいえ、ここまで違うと個体認識できない…(ちなみに『チャンドラムキ』も現在とだいぶ顔違う気がする)
↓『Ghajini』のナヤンタラ
↓私の記憶のナヤンタラ
そんでこのチトラ、前半はかなり色々やらかしちゃってます。研究室の教授が「関わるな」と(多分)言ったサンジャイに近づいていくし、彼の家を勝手に物色して大切な写真とか持ってっちゃうし(泥棒じゃねえか)、言ってはいけない相手にサンジャイのこと喋っちゃうし(なんだその妙な行動力は)。観てるこっちは「うぉぉぉぉぉ~~~チトラ何してくれとるんじゃぁ~~~!!」ってイライラすることうけあい。まー、このアカンっぷりもサンジャイの過去が明かされるにつれて薄れてくるんで後味は悪くないです。(映画はストーリーが進むにつれてサンジャイの過去がはっきりしてくるスタイルです)
スーリヤはなかなかの強烈さ。アーミル版を含めて情報を結構知っていた状態で観たのでインパクトはそれほど強くなかったですが、ほぼ坊主なヘアスタイルと全身に彫ったタトゥー、暗闇にギロリと光る眼が凄まじい。記憶が続かないのでちょっと挙動不審なところもあり、知らずに出会ったら完全にアブない人だと思いそうでした。社長時代は明るいキャラクターでしたが、現在の方は笑わない無口な人物でほぼ別人。スーリヤは淡々とやってましたが、アーミルがこの役やりたがるのもわかるキャラクターでした(笑)
ちなみにこのすぐ後の映画『Aaru』(wikipediaリンク)は『Ghajini』で坊主にした影響か短髪なスーリヤでした。
復讐の部分が「大切な彼女殺したやつ絶対殺すマン」な超が付くドストレートな復讐話でピリピリしっぱなしなので得意でない人は疲れそうです。
個人的にはサンジャイ&カルパナーのラブコメ部分がいい具合にミックスされていた&復讐部分がここまでドストレートだと逆に大丈夫だったんで、かなり楽しく観れました。
おまけgif
梯子が登れない社長
動画
10年以上前の映画なんで仕方ない事なんですが、ダンスシーンの衣装がダサいです。
「Oru Malai」
恋する社長
「Suttum Vizhi」
「Rangola」
アシンはまだ良いとして、スーリヤのこの衣装は10年前もアカンような…
今日の疑問
Ghajiniって名前の人特にいなかったんですけど、どういう意味のタイトルなんですかね?(ヒンディー版だと悪役の名前だけど…)