
2024年公開
出演:ナーニ
S.J.スーリヤー
プリヤンカー・アルル・モーハン
サーイ・クマール
ムラリ・シャルマ
監督:ヴィヴェーク・アートレーヤ
時間:175分
言語:テルグ語+英語字幕
媒体:スクリーン
あらすじ
スーリヤ(ナーニ)は、抑えきれない自らの怒りを制御するため、週に一度、土曜日だけ“怒る自由”を自分に許していた。それは亡くなった母との約束でもあった。保険代理人として平凡な生活を送りながら、日常の理不尽を書き留めた日記をもとに、土曜日を迎えても許すことができない相手にだけ制裁を加えていた。
ある日スーリヤは、幼なじみであり今は警察官となったチャールラタ(プリヤンカー・アルル・モーハン)と再会する。彼女は昔から暴力を嫌い、少年時代から暴力的だったスーリヤを嫌っていた。また、弱き人々を守ろうとする人物であった。そんな彼女の目の前で、暴力で悪を制裁する"土曜日の男”が暗躍しはじめる。チャールラタはその存在に複雑な感情を抱きつつも、圧政に苦しむ部族村の人々のために彼が力を貸してくれることを願うのである。自分があのスーリヤであること、また土曜日の男であることを隠しながらチャールラタとの関係が深まる中、スーリヤは自らの秘密と、強敵ダヤ(S.J.スーリヤー)との戦いに挑んでいく…。
いろいろ
『Ante Sundaraniki』に続いてナーニ君と2度目のタッグを組むヴィヴェーク・アートレーヤ監督のバイオレンス・アクション。

「週イチで暴力OK」って時点でだいぶぶっ飛んでる設定っすね。0時になったら殴る手がピタッと止まる。シンデレラかな…。バイオレンスシンデレラや。
この時点でまあまあ面白いのだけど、チャールラタには正体を隠さないといけないのもよかった。ヒーロー二重苦ですよ。なんせ自分は結婚したいくらいに好きなのに、本当の自分は昔から彼女にずいぶん嫌われてんのだから。彼女に認めてもらう前に自分が暴力的な例の少年だとバレたらもう、ね。
なのにその彼女が土曜日にだけ暴れる男に、いつしか「助けてほしい」と願っちゃうところに映画のヒネりを感じてニヤッとした。知らず知らずのうちに、彼女が好きになってる相手=土曜の男、ってのがすごくドラマチックで良いんよね。正体が明かされるシーンもなかなかの盛り上がりだった。

暴力だけじゃない頭脳(機転)で危機をやり通す部分も強調されてて面白かった。なんせ土曜日以外は暴力に頼れないけど敵は土曜日以外も活動するわけで。誰か生きてる人に監視されて土曜日だけにしてるなら密かに武力で対抗もできるけど、信念なので。信念は自分も逆らえない。機転で乗り切るヒーローは観てて楽しくて好きだなぁ~。
あとはなんか、上映中はナーニ君よりSJスーリヤおじさんに歓声が大きかった気がする…人気すぎてわろた。演技と存在感がすごすぎるんだろうなぁ。スーリヤおじさんは主役を食う勢いの悪役的な圧で観客を惹きつけつつ、『政党大会 陰謀のタイムループ』然り、実は物語の中で振り回される立場でもあり、そのギャップが最高に面白い。今回は謎の土曜日の男にも因縁の兄にも振り回されててちょっとかわいそうだったwこれからも主人公もしくは強引な設定に振り回される悪役を存分に演じてほしいw

ちなみにオジサン演じる警察官ダヤのストレス源は、確執がある兄で権力者のクールマナンドでまーコイツも性格が悪い!陰湿!
んで、ダヤがストレスのはけ口としているのが部族民が暮らすソークラパーレム村で、犯罪者認定された部族だから何しても咎められないし、村人も恐怖で抵抗できない状態という。これはかつてインドに存在した犯罪部族法が元になっているんだけど、別に犯罪をしているわけではないし、稼ぎは少ないけどちゃんと仕事しているのに差別や迫害の対象になってしまっているという悪法。現在は無くなっている法律ではあるものの、未だ尾を引きずっているという闇の部分ですね。そういった背景がある村をただ悪者から救うのではなく、主人公の機転と根性で人々の意識も変えていこうとするところもインドらしくていいと思いました。例えるなら、貧困地域へのボランティアで、物資の提供だけじゃなくて、教育制度整えたりインフラの使いこなし方も教えて持続可能な自立できる暮らしを構築しようとするかんじ。
ナーニくんが全力で暴れ散らかす「土曜限定ヒーローもの」、設定の面白さとアクションの濃さで最後まで一気に突っ走れる作品。ユーモアと血みどろさが同居してるのもクセになる感じ。
さらにSJスーリヤのキャラが強烈すぎて、圧倒的に悪役オーラを放ちながら、一方でストレスフルな立ち位置も面白かった。観てる側も「この人やっぱり持ってるな〜」とニヤニヤしちゃうやつ。
アクション好きもキャラドラマ好きもどっちも満足できるタイプで、“濃いエンタメ”にハマった人にはおすすめしやすい一本!
リンク
予告編
踊りはないのよね
「Bhaga Bhaga」
「Garam Garam」
「Ullaasam」