インド映画でちょっと休憩

インドに愛を込めて

Azhagiya Tamil Magan

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2007年公開

出演:ヴィジャイ

   シュリヤー・サラン

   サンターナム

   サティヤン

   アーシーシュ・ヴィディヤールティー

時間:171分

言語:タミル語+英語字幕

媒体:ネット配信

 

『24』観てから1カ月たってもまだ余韻に浸ってるここ最近ですが、「ヒーローと悪役を同じ俳優がやる映画って何があるだろう~」ってツイートしたら、ヴィジャイの『Azhagiya Tamil Magan』があるよ!と教えていただいたので観てみました。(むんむんさん、ありがとうございます!)

ちなみにヒーローと悪役が同じ人って、ラジニカーントの『ロボット』とか、シャールクの最新作『FAN』とかもありますよね。意外とけっこうあるなあw

 

あらすじ

グル(ヴィジャイ)は経営学修士の学生。特技は走ることで、大会ではいつも彼が優勝し、彼の足の速さで右に出る者はいなかった。彼は友人たちとアパートで楽しく暮らしていた。

ある時寺院で、グルはアビことアビナヤ(シュリヤー・サラン)という女の子に出会う。かわいらしい見た目にグルは一目ぼれする。その後、陸上大会で2人は再会する。出会いこそよくなかったものの、大会でのグルの行動を見たアビはグルに興味を持ち、2人は急接近する。

グルはある日、授業中にとても不吉な幻覚を見る。不思議なことに、それが現実に起こってしまう。何度か同じように幻覚を見たグルが病院に行くと、医者から「超感覚的知覚(extra sensory perception)」と告げられる。その能力は、何時間後・何日後・何年後かわからないが、グルが見たものは必ず現実となるものであった。

グルとアビの仲は順調に発展していた。アビの父親(アーシーシュ・ヴィディヤールティー)やグルの両親も2人の仲を認め、このまま結婚まで秒読み…というところで、よりによってグルは自分がアビをナイフで刺す幻覚を見る。到底信じられない幻覚であったが、現実になってしまうのを恐れたグルはアビを遠ざけ、一人遠く離れたムンバイに旅立つ。

ムンバイに着いたグルは偶然、街中で暴れる自分そっくりな男プラサード(ヴィジャイ)を見かける。グルはプラサードがあの幻覚の男ではないかと思い彼を追いかけようとするが、通りがかった車に追突され意識を失ってしまう。そしてプラサードはビジネスのためチェンナイに向かおうとしていた…。

 

いろいろ

いつもよりあらすじ長えな…ここまででちょうどインターミッション(真ん中の所)です。

長いんではしょるとこんな感じです↓

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(だいぶはしょった)

プラサードはチェンナイで何をするつもりなのか!?

意識を失ったグルはどうなる!?

幻覚は本当に現実になってしまうのか!?ってところですね~。

 

ちなみに前半まで見た時の私の感想

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そしてそのあと最後まで観た私の感想

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↑の動画はこちら→https://youtu.be/MuiZTP7RDIE

もうね、ヴィジャイ最高でした。

今まで見たヴィジャイ映画の中でも一番じゃねえか、ってくらいおもしろかった!!(今まで6本くらい?まだまだ…)

ふつう映画をみてたら、どんなに楽しかったやつでもワンシーンだけ好みじゃないとか、個人的にいただけないとか、なんかモヤっとする部分があるんですよ、私の場合。インド映画だけじゃなくてハリウッド映画、それこそ大好きな『スパイダーマン』シリーズですらそういうシーンあるんですよ。私がわがままなだけか、他の方もそうかは分からないですが、全部ひっくるめて好き!と言える映画って、両手で数えられるくらい…もしかしたら片手で充分かも、ってくらい少ないんですよね。

んで、この映画はその片手に入るサイコーーー!!なやつでした!

 

この映画、2時間50分以上あります。最近の基準だとインド映画ファンからしても長いって言われる方です。でも、全然飽きることなく観ることができました。なんでだろう、自分にとって”無駄なシーン”が全然なかったからかな…どこ切り取っても楽しかったからなぁ…。

ヴィジャイ映画って、登場シーンがかなりかっこよくてこっちのアドレナリン全開にしてくれて、そのまま最後まで突っ走ってくれるっていうやつを観ることが多くて。今回もそんな感じでした。バイクでさっそうと現れ、陸上のライバルが送りこんだ敵(物騒w)をバッサバッサ倒し、レースぎりぎりのところで登場!ヒューーー!ヴィジャイ今日もいい感じだね!ってやってくれるんです。

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登場はなぜか花吹雪ダヨ!さっき貼ったツイートの動画もそうですが、この映画バイクアクションがかなり面白いですw見ものですw

ストーリーはそんな感じで登場したヴィジャイがいつも通り男の子とワイワイしたり女の子とキャッキャしたりして楽しく始まるんですが、だんだん幻覚とか自分にそっくりな男の登場でこのあとどうなる!?とハラハラする展開へ。そのあとは観てのお楽しみですが、ちょっと現実的ではない話ながらもインド的に観たら楽しい要素めっちゃ詰めました!って感じで大いにエキサイティングできるストーリーでした。そうそう、これ要所要所にアクションはちゃんとありますが案外ハードな暴力シーンが少ないというか痛々しいのは極力排除した?そういうの苦手な人も大丈夫かもしれません。ちょっとあっさりした結末も含め、とても楽しく見られるお話でした。

 

あとヴィジャイ、かっこいいだけじゃなくてかわいいかったです。

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なんて言えばいいのかなぁ~、グルのキャラクターがまるで海から上げたばかりの魚のように活きがよくて(←例えのセンスのなさ)、明るくてイキイキとしていて、まさにタイトルの「美しきタミルの息子(Azhagiya Tamil Magan)」にぴったり。後半はそんなグルがあれやこれや苦悩するシーンもあって(詳細はネタバレなので言えないけど)「あ~~グル負けないで~~頑張って~~~」って気持ちになりますw。

敵となるプラサードはそんなグルを悪~くしたようなキャラクターなんですが、そちらもそちらで魅力的。ヒーローなビジャイとワルなヴィジャイで魔法にかかってしまいそうな3時間です。

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悪い方のヴィジャイはタバコ吸っちゃうよ~ぅ

 

シュリヤー・サランもなかなか良かったです。

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ヴィジャイは超かわいいがシュリヤーも同じくらいかわいい。

直前にアシンの出てる映画観たんですけど(Ghajiniっす)、かわいいのベクトルがアシンとシュリヤー似てない?って思うの自分だけかなぁ~w

あとアビの父ちゃんはアーシーシュさんでした。お金持ちなお父さん。いつもゲスい役で観るから、ゲスくないいい父ちゃんなのがめっちゃ新鮮wwアーシーシュさん好きは必見ですよ!

 

 

 

とにかくヴィジャイ節を思う存分楽しめる映画だと思うので、気になった方は是非観てみてください。わたしに騙されたと思って!(でも観た後合わなかったとしても文句は言わないでねw)

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動画

DVDも売ってますがYoutubeにも本編あります。ただし字幕なし。タイトルで探したらすぐ出てきます。DVDはたぶん英語字幕あり。上に書いたあらすじ知ってたら字幕なしでもある程度いけるかな、どうかな。

 

いつも通りダンスシーン貼ります~

今回の音楽はあのA.R.ラフマーンです。今度来日するってね!やったね!

約10年くらい前の映画だけど、今聞いても全然聞き劣りしない!肌が合ってたのかな?

 

「Ellapugazhum」

今回のヴィジャイ痩せてた?ちょっと華奢に見える。

 

「Valayapatti」

青い衣装のシュリヤーちゃんがアラジンのジャスミンっぽくて好き。

 

「Maduraikku Pogathadi」

かわいい。

 

おまけの話

映画のオープニングクレジットのBGMが『スラムドッグ・ミリオネア』の「Liquid Dance」とそっくりな箇所があって。バイオリン?っぽい所なんですけど。ラフマーンそこ使いまわしたでしょ!!ってね、思いました。そして『Azhagiya Tamil Magan』でときどきBGM流れるたびに『スラムドッグ~』がチラリとよぎるっていうw

『Azhagiya Tamil Magan』のオープニング単独のやつはないですが、「Liquid Dance」の音源だったらここで聞けます→Saavn

『Azhagiya~』の公開は2007年で『スラムドッグ~』は2008年ですけど、どっち先に作ったんでしょうかw