キア「これってもしかして…」
カビール「俺たちの役割が…」
キ&カ「「入れ替わってるーー!?」」
_人人人人人人_
> 専業主夫 <
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毎度こんにちは。
流行に便乗して、ネタから始めてました。『君の名は。』まだ観てないんですけど。
↑のネタみたいなサプライズはなく、自らの意思で世間と逆の役割をこなす夫婦の話です。
この度、映画『Ki & Ka』をもう一度観てみました。
1回目は英語字幕だったこともあり、フーンと流して観てしまったのですが、2回目ともなると改めて気付く部分も多く。
なので、見どころをいくつかまとめてみました。観ようかちょっと迷ってる方、どんな映画か知りたい方は読んでみていただけるとうれしいです。
おさらい
先に鑑賞1回目の感想をどうぞ。あらすじも載ってます。
ここからみどころ
『キ&カ ~彼女と彼~』
私が特にオススメする見どころは5つです。
みどころ1.インド映画になじみなくてもわかりやすい!
この映画のテーマは”夫婦逆転”。まだまだ夫は外で仕事・女は家庭を守るという考えが大多数を占めるインドにおいて、女が外で働き男が家庭を守るという役割の逆転をしたらどうなるか、というのを描いています。他のインド映画だったら、社会問題やインド文化を要素にしているものも多く、日本のインド映画初心者の壁となり得ることもしばしば。でもこの『Ki & Ka』では”専業主夫”という日本人にとってもすぐイメージできるくらい馴染みあるワードが中心なので、お国柄の壁なく楽しめます。
カビールが身に付けているペンダントは、インドの既婚女性だけが着ける”マンガル・スートラ”。これちょっとだけ映画にも出てきます。インドらしい要素といえばこれとあとほんのちょっとかなぁ。
みどころ2. 主演の2人がめちゃめちゃハマってる!
主人公はビジネス上昇志向の塊キアと、母親の”芸術性”に憧れるカビール。
キアを演じるのはボリウッドトップ女優のカリーナ・カプール。2012年にボリウッドスター:サイフ・アリー・カーンと結婚してからも仕事のペースが落ちることなく、2013~2016年と毎年複数の映画に出演しています。経歴だけでなく、カリーナ・カプール自身が持つスター性・パワフルさ・キャラクター性は、ビジネスで野心を持つキアとぴったり。キアを演じられる他の女優さんがすぐ出てこないくらいハマっていました。
カビールの方は、若手トップクラスの人気俳優アルジュン・カプール。その大きな図体の愛らしさとキャラクターで日本のボリウッドファンにも人気があります。デビュー時はもう少しスリムでしたが、最近は重量がデビュー前に戻りつつあり、『Ki & Ka』ではかなり重そう。アルジュン自体に”家庭的”なイメージはありませんが、その細かい作業は苦手そうなルックスと主夫活動の見た目的なギャップがとても面白いです。ちなみに、『Ki & Ka』のカビールは健康志向な部分をみせていて、一応、あの太い腕は脂肪というよりは筋肉の方らしいです。
みどころ3.セリフがおもしろい!
新婚初日の朝、コーヒー派のキアにコーヒーをふるまうカビール。しかし初めて作るコーヒーはまずかった様子。
「おいしい」と一度はカビールに気を使うキア。
しかし何かに気付いたカビール「平和のために本心を言ってください」
キア「(中略)ママ、私たちだまされたのよ」とおおげさに言います。
それに対しカビールも「許して!もう2度としない」とちょっと大げさに返答。
このテンション高めのシーンがちょっと好きです。
他にも、カビールが世間に対し”主夫”であることを説明するシーンが何度かあります。その時もわかりやすい例えが使われていて、面白いながらもなるほどとなりました。
みどころ4.お母さんがいい
キアとカビールの夫婦生活にはキアのお母さんもセットです。そう、カビールはマスオさん的存在。やはり映画の中に年長者がいると締まりますね。そしてこのお母さん、キアを1人で育てただけあって、世間の考えに染まりすぎず独自の思考を持っています。キアがカビールと結婚しようと紹介した時の反応が特に面白いです。あとは、夫婦の事には干渉しすぎず、でもピンチのときには的確なアドバイス。実に魅力的なお母さんでした。
キアとお母さん
みどころ5.歌とダンスが面白い
テーマがテーマなだけに、それにリンクした歌とダンスも少々個性的。カビールがハイヒールを履いて(!!)ダンスする「High Heels Te Nachche(ハイヒールでダンス)」や、急接近した2人の「Fool Ishq(おかしな愛)」は特に注目すべき曲。その他にも「Most wanted Munda」「Pump It」などは、台詞の要らないシーンを歌で説明するといった、ボリウッドらしい使われ方をしています。
「High Heels Te Nachche」のワンシーン
この映画、私は主人公たちとは立場が全く違うけど、なんだか勇気をもらえました。「自分の持っている考え方を隠したり恥じたりしないで、自分で自分を受け入れることに素直になっていいよ」。そんなメッセージを感じました。
働くお姉さんお兄さん、家庭を持っている方、主夫希望のお兄さん、主婦の方、いろんな人に観てほしいな、と思っています。んで私と違う立場の人の感想も聞いてみたいなぁって思いました。
やっぱり英語字幕は細かい部分までは難しいですが、今月、IFFJで日本語字幕で観れる絶好の機会があるので、是非ご覧になってください。