インド映画でちょっと休憩

インドに愛を込めて

Godhi Banna Sadharana Mykattu

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2016年公開

出演:アナント・ナーグ

   ラクシト・シェッティー

   シュルティ・ハリハラン

時間:144分

言語:カンナダ語+英語字幕

 

『Sultan』以来かな?川口で上映会があったので行ってきました。

私にとっては初カンナダ語映画です。南インド4大言語をやっと制覇!w

 

あらすじ

シヴァ(ラクシト・シェッティー)はムンバイで仕事をしているカンナダ人。栄転でアメリカに渡ることになり、その前に父親がいる故郷ベンガルールに戻ってくる。父親ヴェンコーブ(アナント・ナーグ)はアルツハイマーで、今は施設で暮らしていた。

シヴァは父親を連れて買い物に出かけるが、その帰り目を離した隙にヴェンコーブがいなくなってしまう。アルツハイマーが進行している彼が自力で施設に戻れる可能性は低く、シヴァは施設の医者サハーナ(シュルティ・ハリハラン)と探すこととなる。しかし、ヴェンコーブは一向に見つからなかった。

ヴェンコーブは、あらゆる地をさまよった末、道に停まっていた車に乗り込む。実はこの車はマフィアが使っている車で、中には殺されたばかりの役人が載せられていた。マフィアのランガ(ヴァシシュタ・N・シンハ)とマンジャ(ラヴィキラン・ラージェンドラン)は死体を処分しにいくところであったが、ヴェンコーブが乗っていることに驚いた2人は事故を起こしてしまう。

 

いろいろ

なかなかのエモーショナルな映画でした。

個人的には、おじいちゃんが出てくるのが高ポイント(おじいちゃんはヴェンコーブ以外にもね)。

ちなみに他のおじいちゃん映画はこれ

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ヒロインはとてもきれいな女優さん!

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派手すぎず、かといって地味でもなく、かわいいと綺麗を両方持っているような透明感のある感じがとても好感がもてました。

 

 

主人公?のシヴァは一人っ子で、母親を8年前になくし、ほどなくして父親がアルツハイマーになるという家庭環境。父親の面倒を四六時中みるわけにもいかず、ムンバイに転勤が決まったことを口実に父親を施設にあずけ、あまり様子を見にこない息子。帰ってきてもあまり父親にかまうことなく、仕事の電話を優先してしまうレベルです。

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はたからみればなかなか無情な息子、はたまたひどい親不孝に見えるかもしれません。ですが、私にとっては痛いほど気持ちがわかる人でした。なぜなら、私も似たような環境にいるからです。私は、序盤の”冷たい”シヴァを責めることはできません。私にとってシヴァはあれでも一応の責任は背負ってるちゃんとした人に見えました。

父親の病気が発症する前まで普通の家庭ではあったものの、映画を見る限りだと「パパ大好き!」というほどの関係を築けておらず、また周囲にサポートしてくれる親戚もいたようすがありませんでした。母親が先立ち、父親の面倒が見れるのは自分一人、あまり相談できる相手もおらず、逃げ場は仕事だけだったんじゃないかな、と思います。だから、仕事でムンバイに行くのをきっかけに、ちゃんと面倒見てくれる施設に任せて、自分は自分らしく行動できる仕事に打ち込んでいく他に方法がなかったのでは、と私は解釈しました。私も、(シヴァと違って仕事ではないですが)大学から上京した理由の半分は先の見えない実家の状況から逃げ出したかったからでした。当時はそこまで考えようとしてなかったかもしれませんが、今思うとそんな感じがします。それから大学卒業してから地元に帰ることだってできたし、転職で新しい仕事を東京で探さず実家で探すことだってできたのに、一度も帰ろうと思わなかったのはやはりずっとその理由があったからで、この映画のシヴァがムンバイに行ってからなかなかベンガルールに戻って来なかったのもすごくよくわかります。

 

行方不明をきっかけに、ヴェンコーブの周囲の人(ヒロインのサハーナ含む)との接触や実家にある色々なものを通して、自分が知らなかった父親の姿、また知ってはいたけど忘れていた姿に触れ、シヴァの心境に変化が出てきます。

行方不明になった時でも、最初はまだ父親探しにすごく打ちこんでいたわけじゃなくてちょっと仕事優先的なものがあったシヴァ。それが、自分が奥底に秘めていた気持ちを話すようになったり父親にもう一度会いたいと言えるようになっていたのが、観ているこちら側に自然に入り込んできてとてもよかったです。

 

父親を探すシヴァ周辺と、ヴェンコーブが出会うマフィア・ランガの周辺の話という2面性(?)裏表の構成でした。

ストーリーが進むにつれ変化が起こるシヴァはもちろん、ヴェンコーブと居合わせてしまったマフィア・ランガの心境もなかなか惹きつけられるものがありました。

 

ランガのストーリーは、ボスの仕事を忠実に守ろうとしているけど人間性も捨ててはいないというのが面白いところ。役人殺しを知ってしまった地元の男とヴェンコーブ(ヴェンコーブは状況を全く理解してないけど)・足手まといのマンジュを殺せというボスからの命令をどうしても実行できず、数日の間(もしくはもっと?)ずっと葛藤していました。最後にはある行動に出るんですが、それもなかなかマフィアとしては男らしい決断で、ちょっとかっこ良かったです。なんなら、主役シヴァよりもかっこ良かったですよw

ランガ画像探したけど全然見つからない…

 

リンク

予告編

 

BGM的な音楽が多かったです。

 

サハーナ紹介動画

ランガ紹介動画もあったんだけど、そんなシーンなかったよね?なやつでしかもちょっとホラー気味で怖かったのでリンクだけにしておきます…こわい…→こちら

 

「Ale Moodadhe」

 

おまけ

今日のスナックinインターミッションはサモサチャートかビリヤニか、チャイかラッシーか、でした。あと焼きそばみたいなのもちょっと置いてありました。

ラッシーは上映会で初めて遭遇したのでラッシーにしてみました。チャイも飲みたかったけどw

サモサチャートは汁まできっちり!w

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休憩タイムだけどなかなかしっかりした量でしたw

 

 

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-南インド4大言語映画でそれぞれ初めて観たやつ

タミル語

テルグ語

マラヤーラム語