2016年公開(インド)
出演:タイガー・シュロフ(アマンorフライング・ジャット)
ケイ・ケイ・メノン(化学企業社長マルホトラ)
アムリター・シン(アマンの母)
ネイサン・ジョーンズ(ラカ)
ジャクリーン・フェルナンデス(キルティ)
監督:レモ・デスーザ
言語:ヒンディー語+英語字幕
媒体:スクリーン(イオンシネマ市川妙典スクリーン1)
2016年8月25日公開の新作映画『A Flying Jatt』が限定上映されたので観に行ってきました。
ざっくりあらすじ
とある小さな村に暮らすアマン君(タイガー・シュロフ)。村にあるご神木に悪さをしようとしていた男と闘っている最中、なんと神様からスーパーパワーを授かった!
村を守るため、家族を守るため、この力を使って悪者を懲らしめるぞ!
いろいろ
わ~~~!!楽しかった!
(語彙力のなさ)
というわけで、なんだか最近恒例となってきたSpaceboxさんによる最新ボリウッド映画上映会。まだまだヒット中の『Rustom』に続いての鑑賞です。
会場のポスター
ターバンで有名なシク教徒の主人公がヒーロー!
不安半分、期待半分で行ってきたんですが、不安は杞憂でした。インドらしさを残しつつ、国外でも通用するヒーローの王道を辿っています。
どの辺が特によかったか、いろいろ考えてみました。
1.インドらしさがめっちゃある
シクをモチーフにしたコスチュームは言わずもがな、ヒーローの力を身に付けたきっかけ、動機付けとなるトラブルがめっちゃインドっぽい!
武芸が得意で先生をやっているとはいえ、はじめは普通の力しかもっていなかったアマン。あることをきっかけに力を手に入れるのですが、それが”神様”からもらったような描かれ方になっていて(実際神様は出てこないけど)素晴らしいです。また、はじめは母親や村を守ろうとしていた主人公、狙われたのが村にあるご神木っていうインド人の信仰心を煽る設定なのもぽくてよい!
インドが作るならヒーローものならどこかインドらしさがないと!と思っていたので、これはかなり満足です。
2.ヒーローものとしてちゃんとできてる
世界中で作れらていてある程度の歴史もあるヒーローものをやるならば、新しいものを見せてほしいと同時に、ヒーローものとしてのお約束もほしいですよね。今回のスーパーヒーロー”フライング・ジャット”は少々ヘタレ度は強いものの、力を手に入れてからヒーローらしくなるまで、しっかりとレールを辿っていて安心して観れました。変に裏をかいてびっくりさせるとか、お約束から逸脱しすぎるってこともなかったので、ヒーローものとしては高得点ではないかと。
そういえばちょっと、少年漫画っぽいですw この映画上のトラブル(社会問題の意味合いもある)は、悪者の能力とうま~く結びついてて「なるほど!」ってなりました。そんなところも王道感。
3.大人も子供もきっとたのしめる
(このアメコミ風ポスター好き!)
最近観たヒーローものって、めっちゃ壮大すぎてついてけないとか、シリアスすぎて気分が上がらないとかあって消化不良だったんですよ。そんな胃もたれなジャンルのイメージを見事払拭してくれたのが『A Flying Jatt』。ギャグあり、ダンスあり、ロマンスあり。特にギャグは”オナラネタ”とか”物がぶつかるネタ”とか、子供にも分かりやす~いやつ。(観ているこちらは子供以上に言葉がわからないので、正直助かりましたw)
アマンやその周辺が抱えているトラブルは比較的身近なもの(=共感しやすいもの)、アクションはできるだけスケール大きく!(大きすぎて笑ったけどw)と、バランスがあります。
古き良き”楽しい映画”をみせてもらってる気分になりました。
タイガー・シュロフは私今回が初。(『Baaghi』はそろそろDVD買おうと思ってるけど…)
憧れの俳優はリティク・ローシャンだそうで、なるほど、リティクっぽい。動き全般というか、ダンスがめっちゃリティクっぽい。この曲が特に。振り付けは違っても見え隠れするリティク感。リティクをよりクネクネした感じ。演技面ではリティク感なかったですが、ビジュアルもリティクにちょっと近いですよね。
ヒーローコスチューム着ている時は目の周りがマスクになって隠れていることもあり、「タイガー!!!!シュロフ!!!!」ってのはあんまり感じなかったです。
ヒロインのジャクリーンは相変わらずのハデっぷりでした。ヒーローのキャラが濃いので、ヒーローの相手役としてはなかなかの好バランス。
お母さん役アムリター・シンは、『2States』のアルジュンのお母さんと同一人物。なんだか『2States』の時より迫力あるというか、肝っ玉ぶりが増幅しているというか。
スーパーヒーローって家族には自分の正体を秘密にしてるっていうイメージあったんですが、『A Flying Jatt』に関しては全く秘密ナシ。むしろヒーロー業に乗り気になれないアマンをめっちゃけしかけてました。青いコスチュームは母親お手製!インドの母、強し!
悪役はケイ・ケイ・メノンとネイサン・ジョーンズ。
ケイ・ケイ・メノンは、村の対岸にある工場の社長マルホトラ役。相変わらずの冷徹な悪役…かと思いきや、終盤「おっ!これはよいケイケイメノン…」となるシーンがあり(ネタバレなのでこれ以上言えない)、ケイ・ケイ・メノンファンの方にもご満足いただけるかと思います。←何者 マルホトラさん、布製じゃなさそうな不思議なネクタイしてました。あれ市販してるのかなぁ~
ネイサン・ジョーンズに関しては予習してなくて、ビジュアルからして外人さんやな~とは思ってたんですが、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』でのイモータン・ジョーの次男(図体はでかいし力あるけど頭悪い)っていうのを教えてもらってびっくり。いつもインド映画の敵役に外国人ってなんか合わないんですけど、2メートル以上もある身長が主人公の力じゃ敵わなさそう&一筋縄ではいかなさそうなビジュアルで今回ばかりは上手くハマってました。
なんか全体的に絶賛しまくってしまいましたねぇ…。でも、日本人でもかなり楽しめると思います。難しくない背景と人物設定、わかりやすい演出とストーリーで入り込みやすいです。うっかり日本でも公開されないかなぁ。最悪DVDスル―でもいい!きっと日本にも支持してくれる人一定数いるはず!
『A Flying Jatt』、このままシリーズ化してほしいってくらい楽しかったです。インドでは賛否が分かれているようで、そこが少し不安。ヒーローものはタイガーあこがれの先輩の”クリッシュ”もありますしね、インドのキッズの心にどこまで食い込めるのか気になります。
リンク
「A Flying Jatt」タイトルソング
これエンドロールに使えば良かったんじゃないの~~??な本編未使用ダンス動画。
「Toota Jo Kabhi Tara」
バレエっぽいダンスはあまり見ない気がする。
「Beat Pe Booty」
リティクっぽいなあタイガー君…より気になるジャクリーンのお尻ダンス!!
プロモーションの一環で、”#BeatPeBooty challenge”という名でダンスの投稿を募集してましたね。
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ヒーローもの集めてきた
インドのヒーローはブルー系が多いね。