(画像出典:Twitter.com)
2016年公開
出演:リティク・ローシャン
プージャー・ヘーグデー
アルノーダイ・シン
カビール・ベーディー
マニーシュ・チョウドリー
監督:アーシュトーシュ・ゴーワリカル
時間:155分
言語:ヒンディー語+英語字幕
媒体:ブルーレイ
リティク・ローシャン、アーシュトーシュ・ゴーワリカル監督、A.R.ラフマーンが放つ歴史大作絵巻です。この組み合わせと聞いて思い出すのは、『Jodhaa Akbar』。あと監督は『ラガーン』や『Swades』なんかでも有名です。個人的には『Jodhaa Akbar』と『ラガーン』は好きかな。
あらすじ
アムリで叔父と叔母と暮らすサルマーンは、大都市モヘンジョ・ダロに憧れを抱いていた。叔父はサルマーンがモヘンジョ・ダロへ行きたがるのを反対していたが、とうとう熱意に負けて許可をする。村の産物を売りに行くため、サルマーンと友人、村人たちがモヘンジョ・ダロへと向かう。
モヘンジョ・ダロはサルマーンにとってなにもかもが新鮮であったが、彼は市場で役人が傍若無人な振る舞いを見て怒り、村に帰ろうとする。そんなとき、市場にひときわ綺麗な女性が現れる。彼女は神官の娘シャーニーであった。サルマーンはシャーニーに惹かれ、モヘンジョダロに残ることを決める。
ほどなくしてサルマーンとシャーニーは相思相愛になる。しかし、首長と首長の息子がサルマーンに目を付け始め…
いろいろ
大学生の時、アジアの歴史・文化系の学科に所属していたので、エジプトからインドあたりの文明(メソポタミア文明・エジプト文明・インダス文明)はひととおり授業を受けていました。ただ、インダス文明に関しては、エジプト文明に比べ遺跡と出土品の’茶色いもの’しかなく、視覚的な楽しさがなかったため、あまり授業に身が入りませんでした(笑)。今では「あの時何教えてもらったけ?」状態ですw(ちなみに、大学で最終的に専門にしたのは近代中東イスラームで、インドはあまり関係なし)
そんなこんなでインダス文明はちょっぴり苦手意識があったんですが、ポスター見た時は結構楽しみだったんですよ。
(画像出典:indicine.com)
↑これってどこまで史実通りなんだろな~って思いながらも、こんなの着てたらいいなぁ~なんて。(脚がセクシーですね)
ちなみに、この映画と謎の多いモヘンジョ・ダロとの整合性は気にしたら負け、のようです。
まあ前置きはこの辺にして。
感想ですが、簡潔に言うと
リティク目新しさなし、ストーリーがモヘンジョ・ダロである必要なし、大筋は定番のものなのでなんとなく先が読めてしまう、見てる側が盛り上がる展開少なめ。モヘンジョ・ダロの文化を見るものとしても中途半端(想像に任せている部分の割合が高いため)、全部ひっくるめて言うと、残念な出来。
この手の話であれば、どこぞのマハラジャがいるインド中世~近代を舞台にしたほうが、映像として豪華で史実も絡めやすかったのではないでしょうか。もちろんすべての映画が豪華絢爛である必要はないけれども、歴史物であれば、ちょっとやそっと力を入れた程度では観客を満足させるのは難しく、他のジャンル以上に力を入れる必要があるようにお思います。監督の以前の作品『Jhodaa Akbar』にはありました。『Mohenjo Daro』ももちろんお金をかけているようですが、「おお!これはすごい!」となるような映像になっていなかったのが残念。
あとはとにかく盛り上がる演出がなく、なかなか集中できませんでした。家で観ている分仕方ないとしても、ここぞという時でも冷静に観れてしまったのがなんとも残念。ストーリーやキャラクター的にも音楽的にも力が足りない印象でした。インド映画なら愛国心を煽るとか、団結するとかな演出が得意な方だと思ってたんですがねぇ…。
(画像出典:allwidewallpapers.com)
リティクは前述したとおり、あまり目新しさがありませんでした。衣装はほぼずっと庶民ぽい服だけ、まあそれは仕方ないか。リティクはかっこいいので何やってもかっこいいです。かっこいいリティクとしては充分です。
ちょっと残念な気分になったのは、リティク好きな分、新しい役とか挑戦的な部分を勝手に期待しすぎちゃってたせいもあるかもしれません。
(画像出典:bhmpics.com)
チャーニー役プージャー・ヘーグデーはかわいい!高貴な身分の格好をしてなくてもじゅうぶん綺麗な女優さんで素敵でした。
(画像出典:dnaindia.com)
ヒンディー映画デビューと聞いていたので、うっかりド新人さんだと思い込んでいたけど、これより以前にタミルやテルグ映画にも出ていたようです。次はテルグ映画でアッル・アルジュンと共演だそうで、それはかなり気になります。
あと他に個人的にオッってなったのは、首長の息子役のアルノーダイ・シン。『Main Tera Hero/ヒーローはつらいよ』の悪役だけどコケにされるお兄さん。被りものが似合ってて素敵でした。
(画像出典:bhmpics.com)
他にも、『Bombay Velvet』の新聞記者役(アヌシュカーにスパイさせてた人)マニーシュ・チョウドリー、この写真だと新聞記者の時と似てて「あ!」ってなるけど、映画観てる間は全然気づきませんでした。(悪くない神官でイメージが違いすぎたせいかな)
(画像出典:hamaraphotos.com)
最後にもう一人、モヘンジョダロにいる変人ジャキロー役。ひげもっさりで全然わからなかったけど、『Haider』のハイダルの父さんと同一人物だったらしい…。マジかよ!違いすぎるわ!!!(でもこういうびっくりなキャスティング好き)
(画像出典:koimoi.com)
かなりこきおろしましたが、予算100カロールルピー(10億ルピー)もかけているだけあって、一定のラインの見ごたえはあります(少なくとも『Yaariyan』よりは!)。ただ、こういうジャンルのこういうスタッフだとこれじゃ足りない、というのが正直なところかな。気になった方にはとりあえず1回は見て、そして感想を聞いてみたいな、って思います。リティク主演は「Bang Bang!」以来約2年ぶり。リティク成分不足してる方、オススメですよ。
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予告動画はこちら
「Sarsariya」これかわいくて楽しくて好きだなぁ
「Tu Hai」
儀式のダンサーに紛れ込んだサルマーン、即興で真似して踊ってる割にはほぼ完ぺきw
「Mohenjo Daro」テーマソング
これは、ちょっと狭いセット内で踊ってる感がした。もっと開放的なところでババーーーンて踊ってほしかったかなぁ。
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『Jodhaa Akbar』はリティク主演
『ラガーン』はアーミル主演。まだどこかでDVDレンタルできるかな
『Mohenjo Daro』と同日公開となったのは『Rustom』