インド映画でちょっと休憩

インドに愛を込めて

サーホー

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2019年公開

出演:プラバース

   シュラッダー・カプール

   ニール・ニティン・ムケーシュ

   ジャッキー・シュロフ

   ヴェンネラ・キショール

   アルン・ヴィジャイ

監督:スジート

時間:2時間49分

言語:テルグ語+日本語字幕(1回目は英語字幕)

媒体:スクリーン

※後述で英語字幕で鑑賞したという話がありますが、1回目は英語字幕、2回目が日本語字幕です。この記事は2回目鑑賞後に書いています。

 

あらすじ

インドから遠く離れた都市ワージー。そこは悪名高き巨大企業ロイ・グループが牛耳っていた。

ロイ・グループはボスのプリトヴィラージ(ティーヌー・アーナンド)が選んだ後継者ロイ(ジャッキー・シュロフ)が取り仕切っていたが、一部下となっていたプリトヴィラージの息子デーヴラージ(チュンキー・パンデー)はそれに不満を持っていた。ロイがインド・ムンバイに再び足を踏み入れたとき、デーヴラージが放った手先により殺されてしまう。またロイがインドに持ち込む計画だった多額の金銭は行方知れずとなった。

一方、ムンバイでは窃盗団の暗躍が一大事件となっていた。捜査は困難を極め、覆面捜査官アショーク(プラバース)が招集される。アショークは警察からメンバーを集めチームを組み、窃盗団の主犯格を追いつめようとするが…。

 

いろいろ

こういうのたまに書くんですけど、『サーホー』がとことん好きな人と、これから観たいと思っている人はまだ遅くないのでここでブラウザバックして読まない事をお勧めします。

言うたからね!この先なに書いてあっても文句言わないでね!ちなみにネタバレはギリギリないです。

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『サーホー』を観て最初に漠然と思ったのは、「PVっぽいなぁ」でした。これはけっこうあるみたいで、ネット記事ところどころで見かけます。この『サーホー』評における「PVっぽい」には多分だいたい2つの意味が含まれていて、「主役がかっこよく撮られていて映像もクール」と「雰囲気ありきでつかみどころのないストーリーが流れているだけ」のどちらかかな、と。前者の意味で使っている人ももちろんいると思うけど、私はどちらかというと後者かな…。人様がこう書いてる時、そのあとの文章を読まないとマジでどっちなのかわからないw

確かに前者の意味はこういうところを言ってるんだなーっていうのはわかるし理解できるんだけど、自分としてはただただなんかかっこつけた人たちが面白いのかわからないストーリーの中に登場しては消える…って感じの印象でした。そういう意味でマジで歌についてきた10分くらいのドラマを3時間にしたって感じ。

 

登場人物におじさんが多くてそこそこ辛かった。個人的には観たことある顔ぶれでまだマシだと思ったけど、これおじさん得意じゃない初見の人つらくない…?それで複雑な人間関係がより混乱することに…。映画が理解できない=映画として駄作、とまでは言わないし、逆に理解できる側だったら「自分が理解できないのを映画のせいにしない!」とか言ってしまう過激派なのだけど、公開時人物相関図がチラシについてたりする時点で"これはわかりにくい映画です"って言うてるようなものじゃないすか…。最後まで観てどんでん返しがあってまた最初に戻ったら新しい体験ができるような凝った推理ドラマならまだしも、裏の裏を掻いた某登場人物以外は2度目に驚きもないのに2回観ないとわからないかも…は映画としてどうなんだろうか…って思いました。少なくともインド人は人物認識ができるかもしれんけど、じゃあ日本で公開した場合(未公開作品はなるべくインド目線に近付けるよう努力するけど、今回は公開した以上日本における視点も必要なのでは)、それが通用するのかなぁ?

 

これ以外にもっと面白いインド映画たくさんあるから枠として譲ってほしい感。いえプラバースというネームバリューも映画の価値の一つなので、日本の市場で今や一番の人気があると言っても過言ではないプラバースの映画をやるという意味では日本で公開する意義も価値もあると思いますが。私はーまーーそこに重きを置いてないから譲ってほしいなーって思った次第…。

 

プラバースかっこいいね。洋服のプラバース嫌いじゃない。めっちゃかっこよく撮ったれ!!という意気込みがわかるくらいかっこよく映ってた。

シュラッダーは可愛かった。ドレスも綺麗だし。ジャクリーン・フェルナンデスはホントこの人ヒロインよりアイテムガールの方が似合うなぁ~ってふんわり思いながら眺めてた。一番かっこよかったのはアルン・ヴィジャイかな。あとチュンキー・パンデーおじさんがマジのマジで今まで持ってたイメージと180度違う(普段は『Housefull』シリーズのパスタさんのイメージ)からめっちゃびっくりした。でもこういう役やるときもあるのね、役者さんてすごいわ…(ギャップ萌え)。

 

『サーホー』は世界観にハマれるかも勝負どころだと思う。私が『サーホー』に対してあまりいい印象を持てなかったのは、ひとえにこの世界観が全然マッチしなかったせいなのが大きいっす。ハマれなかった人視点でいくと、ひたすらカッコつけた人物と映像とセットがだだスベリしていて、かなりサムい。テルグ映画にかっこつけるなとまではいわないけど、テルグ映画がカッコつけるとどうも私はあまりハマれないみたいで(ここで括りをインドとしないのは、なぜかマジでテルグだけはなかなかハマれるかっこよさに出会えていないせいです)、ひたすらしんどいもん観させられてるなぁ…と。だだスベリと感じたのは色々あるけど、普通に喋ればいいところをなんか凝った言い方にしてるとか、前半主人公がヒロインにただただセクハラっぽいのと、ロマンティックなシーンで必ずといっていいほどカフェ風BGMが流れているのがなぁ…って感じ。いや、そのどこがダメなんだ素敵じゃないか!って思う人もいると思うけど、かっこつけってところかなり個人の主観に頼るところがあるから、Aさんに対しては成功してBさんに対しては効かなかったってのは往々にしてあると思う。以上、Bさんからでした。

 

見えない誰かに対して反論しているような文章になったけど、特定の人物に充てた文章ではないです。ただたくさんの熱狂的なプラバースファンの人に失礼な文章になってないかな…っていう不安はある。ご機嫌取りじゃないけど、意図しない波風は立てたくないので。じゃあなんでこんな文章をわざわざネットに書いたかというと、私の場合ブログに書く活動を続けながらインド映画と向き合ってきたから、結局自分の中に沸いたモヤモヤした感想を吐き出さないとずっとため込んだままになるし、これはこれでどこかで整理しておきたいと思ったからです。『サーホー』の公開を邪魔するつもりはないです(枠よこせって言った同じ口ですが)。だから大っぴらにこのページを読めと宣伝するつもりもないし、映画を観るなとも言わない。っていうか感想なんて結局は個人の主観でしかないのよ。むしろまだ観てない人はさっさと観て自分なりの感想持つべき(それはほかの映画に対してもそう思う)と思ってる。でも料金取って一般公開している以上肯定的な意見も否定的な意見も世に流れることは受け入れられるべきという考えの持ち主なので、ここに書くことで、映画の感想はどんなものでも自由に持つ権利がある事を主張しておきます(なんか変な方向に壮大になってきたw)。

 

リンク

日本版の予告は好きじゃないので現地版で

 

「Psycho Saiyaan」この曲は割と好き

 

「Ye Chota Nuvvunna」涼しそう