2019年公開
出演:アーリヤー・バット
ヴァルン・ダワン
アーディティヤ・ローイ・カプール
マードゥリー・ディクシト
ソーナークシー・シンハー
サンジャイ・ダット
クナール・ケームー
監督:アビシェーク・ヴァルマン
時間:166分
言語:ヒンディー語+英語字幕
媒体:DVD
あらすじ
ガンに冒され余命わずかになってしまったサティヤ(ソーナークシー・シンハー)に頼まれ、後妻としてサティヤの夫デーヴ(アディティヤ・ローイ・カプール)の2番目の妻になったループ(アーリヤー・バット)。結婚早々、ループはデーヴに「サティヤのために結婚したがサティヤを愛しているから夫婦関係になるつもりはない」と告げられてしまう。
婚家になじめず空虚な生活を送るループは、街から聞こえる歌声に惹かれ、歌声の持ち主バハール(マードゥリー・ディクシト)の下で歌を教わりはじめる。そして街に暮らす鍛冶屋ザファル(ヴァルン・ダワン)と出会い恋に落ちるが、ザファルがループに近づいたのにはある思惑があった…。
いろいろ
アーリヤー・バットとヴァルン・ダワンを中心に、単独主演を張れる俳優を据えたオールスターキャスト映画。鳴り物入りで公開された大作ですが、インドでは低評価でした。日本では評価が割れてる印象です。
私の場合、端的に書くと
映像は見ごたえあったけど心理描写に物足りなさがあった というところです。
ぶっちゃけ自分が最近ガチめのラブストーリーに身が入らなくなってしまったのかなーって思ってもみたんですが、落ち着くとこの感想はそこでした。
こういった舞台におけるラブストーリーは、胸を締め付けられるような狂おしいほど相手を想う恋であってほしいと思うせいか、ループとザファルの2人はわりとあっさりしたものに見えてしまいました。ザファルの後半の変化はそうなるだろうなと思ってるからスルリと受け入れられるものだけど、2人の気持ちが膨らむ描写にもうちょい時間かけても良かったのではないかとすら思うほど(冗長になってしまう危険を孕むけど)、街の目まぐるしい変化に乗ってしまっただけではないかと見えるものでした。2人がそれをできないからというわけじゃなくて、それを表現する場がなかったのではって感じの物足りなさでした。
逆にサティヤとデーヴの関係は、仲睦まじくていいなと思いました。あの2人はお互いを想いあう行動と縋るような感情が出ていたから、短いシーンながらも感情移入しやすかったです。
また、ループ自身に背徳感を感じられず、ループとザファルの関係にそれほど大きな壁を感じないところがありました。例え結婚という契約がどれほど強く個人より家族が大切にされる時代にあったとしても、夫の方から先に夫婦関係を築く意思がないことを告げられている状況では、妻が外で恋愛をしたとしてもそう悪いことには見えませんでした。破綻するもなにも最初からなにも出来上がってないから。お互い尊重し合える性格を持っていたけど、それは足枷ではなかった。夫側も薄々感づいていながら、責めるようなことはなく。婚家が街の名士なのでタイトル『Kalank』が意味する「汚点」「不名誉」に関わる世間体を大いに気にする立場ではあるけど、そもそも2人目の奥さんを迎えたところで揶揄されてた気がする。
OPクレジットに特別出演と書かれていたような気がするクナール・ケームーが面白い役どころでした。人間としての変化が一番激しかったキャラクター。悪役らしい悪役がいないこの物語の中で、ある意味ダークホースでした。特別出演にしては結構長い時間出てましたぞ。
ほんと映像が綺麗で、『Devdas』を思わせる豪華な舞台セットが目の保養。ため息もの。白中心の衣装も暖色系中心のテーマカラーもキレイだった。できるならブルーレイで観たかった~(ない)。
ループとザファルが街を巡るシーンで、大皿を皆で囲んでるのが気になりました。それテーブルみたいにでかい皿にビリヤニ盛ってるの!!!??くわしく!!!!
リンク
今の時代使えるCGはフル活用してると思うけど、やっぱオープンセットは夢が広がるね~!そのままテーマパークにしてほしいくらいだ
ゲストも単独ヒロイン張れるレベル
まずはキアラ・アドヴァーニー(娼婦役)
「First Class」
こっちはクリティ・サーノーン
「Aira Gaira」
ループが一番明るいシーン
「Rajvaadi Odhni」