インド映画でちょっと休憩

インドに愛を込めて

ラクシュミー 女神転聖

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2016年公開

出演:ニハリカー・ラーイザーダー

   ラジャト・バルメーチャー

   オーム・プリー

   グルシャン・グローヴァル

監督:パラム・ギル

時間:119分

言語:ヒンディー語+英語字幕

媒体:ネット配信(Amazon)

原題:Warrior Savitri(戦士サーヴィトリ)

 

あらすじ

ジョードプルの裕福な家で生まれたサーヴィトリ(ニハリカー・ラーイザーダー)は、幼少期に悪漢に襲われそうになったところを僧に助けられたのをきっかけに、武術を習うようになる。大人の女性に成長してからもそれは変わらなかったが、ある日ラスベガスからインドに来ていたサティヤ(ラジャト・バルメーチャー)と恋に落ちる。結婚を視野に入れた矢先、懇意にしている占星術師に「サーヴィトリとサティヤが結婚するとサティヤは死ぬ」と言われ、この結婚はあってはならないと反対される。しかし、サーヴィトリはそれを無視して駆け落ち同然に結婚を強行し、ラスベガスへ飛ぶが、到着早々交通事故に遭遇してしまい…。

 

いろいろ

何故この映画が日本に来てしまったのか。

タダ同然で売られたのか?

日本の会社がインドに弱みでも握られたのか?

これのどこに面白い要素があったのか?

 

なぜこれがIMDBで「プレーム兄貴、王になる」より点数が高いのか。

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わっからん!!!

 

 

というかそりゃいくらいい映画があるからってインドで作る映画がすべていい出来じゃないってことくらい、B級C級映画もあるってことくらいわかりますよ。そういうのはまず優先順位で落ちてしまうから観ませんけど。なのに日本に来てしまったから好奇心の塊な私は観てしまいましたよ。

 

 

闘う女はまぁ時代に合ってる感がするしよしとしましょう。

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ダンスシーンもまぁちょっとしょぼいけど一昔前ならあったかも…って感じに観始めたんですよ。んでほどなくしてラスベガスに到着してからがおそらく本番って感じだったんですが、まーーーこのラスベガスパートが酷かった!元々よくはなかった序盤の映像・音からさらにクオリティ下がったうえ、ストーリーを先に進めたいがためにキャラの言動がおかしい事になってて、もうついていけない。ついていけなさを笑うことでなんとか処理しようと試みたこともあったけど、それも短い間で挫折しましたよ。途中まで逆転劇も期待したんですが…。

映像も音もある程度は許容できるんですけどね。なぜか一部ホームビデオより質が悪そうな映像になっちゃうとか、カメラワークに抑揚がないとか、謎に小刻みに揺れてる映像とか、喋ってるところ雑音が多いとか、アクション効果音が悪目立ちしすぎてコントみたいになっちゃってるとか。なんかそういうのだけだったら今まで触れてこなかったこともないし微笑ましいレベルにしておけるんですけど…、ストーリーがヤバかった。ちょっと下に並べますわ(以下、微ネタバレだけど酷いクオリティの前では大した問題ではない)

・女の友情のもと犯罪者の濡れ衣を着せられる無実の男(のちの夫)

・なぜか主人公には甘い閻魔様、納得できる理由なく夫の寿命を延長しまくる

・大きな交通事故に遭ったのに、救急車を振り切り病院に行かずに実家に帰る(多分病院に行ってたら話が進まなくなるため)フラグかと思った

・棺桶からこんにちは(呑気か)

・アメリカっぽさを出そうとして洋物AVみたいになってる(濡れ場のシーンは別にある)

・映像で説明が下手過ぎて一瞬ヤカンが暴発したのかと思った

・生粋のアメリカ人ぽい役人に普通にヒンディー語で話してる

・「あいつらは用心深い」→あっさり懐にIN(ビビるくらいあっさり)

・手ごわそうに見えたのに気付いたら終わってた裏ボス戦(なんなら一部説明で終わってた)

・占いとか信じないわといいつつ1回危険な目にあうと急に束縛しまくる主人公(わりと引く束縛女っぷり)

・占いのことを言わなかった私のせいね…って、アレ?あなた序盤で言ってたよね?

・閻魔様と主人公の謎のクイズ大会(なんなん)

・謎のファンタジーなクライマックスかつ本人たち以外にはわからないファンタジーなセリフ

・結末に説明が足りない

 

文字に起こしたら面白い映画に見えてきたんですがそれは幻覚です。

 

 

役者で見どころはこの2人。サティヤの父親役グルシャン・グローヴァルと謎の人物役オーム・プリー(故)。

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オーム・プリーは初登場が謎すぎて謎でした。アレほんま何だったん。

2人には「なぜこの映画に出たんですか」ってインタビューしたい。

オーム・プリーは黒オーム・プリー(写真の)と白オーム・プリーが出てくるからその点は楽しみにしててもいいかもしれない。

他の役者は……『Udaan』で主演だったラジャト・バルメーチャー、演技が大根でびっくりした。大丈夫?

 

 

良かったのは前述の黒白オーム・プリー(※ビジュアルだけです)と、主人公の結婚式強行シーンで武器持った男たちが乱入したところを主人公(花嫁)が倒した展開(シチュエーションだけです)ですね。それ以外は…ないです。全体的に説明が足りてないし話のために行動につじつま合ってないしで、ひどかったです。せっかく日本語字幕付きDVDが出てますが、インド映画研究家の人と身体が好奇心で出来てる人と暇すぎてこのままでは死んでしまうって人以外は観ない方がいいと思います。マジで金と時間の無駄です。

 

リンク

 

ソングシーンわりとあった

「Shake My Booty」コンセプトは同意できないけどクオリティはまだ頑張ってる方

 

お遊戯かな?「Night and Day」


「Jadon Teri Yaad」一周して逆に臨場感ある映像

 

おまけ

予告編リリースイベントに呼ばれたソヌさんと主演のニハリカー・ラーイザーダー

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