インド映画でちょっと休憩

インドに愛を込めて

Shaitan(サタン 〜悪魔の通り道〜)

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2011年公開

出演:カルキ・ケクラン

   シヴ・パンディット

   グルシャン・デーヴァイヤー

   ラージーヴ・カンデールワール

   キールティ・クルハーリー

   ニール・ブーパラム

   ラージクマール・ラーオ

   ラジャト・バルメーチャー(特別出演)

監督:ビジョーイ・ナンビヤール

時間:121分

言語:ヒンディー語+日本語字幕

媒体:ネット配信(Netflix)

 

あらすじ

エイミー(カルキ・ケクラン)、KC(グルシャン・デーヴァイヤー)、ダッシュ(シヴ・パンディット)、タニヤ(キールティ・クルハーリー)、ズビン(ニール・ブーパラム)の5人は、夜遊びしていたある夜、スポーツカーとのカーチェイスの末、スクーターを運転していた見知らぬ人物を引き殺してしまう。とっさにその場を逃げる彼らだったが、すぐさま警察の見つかってしまう。警察官のマルワンカル(ラージクマール・ラーオ)に事故を見逃す代わりに金銭を要求されて困った彼らは狂言誘拐を企てる。しかし、事態は彼らの予想していなかった方向に転がっていき…。

 

いろいろ

ハメを外した結果取り返しのつかない事を引き起こしてしまい、どんどん破滅への道を進んでしまう、若者5人の話。それと警察官たちや家族たちも関わってきて、さながら群像劇のようにも見えるクライムスリラーです。ブラックコメディとされつつ、人が簡単に死んだり人のトラウマに関わる話が出てきたりあんまり笑えない事が続きます。

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キミたち、行動が刹那的すぎないか。

若いとはいえ20歳前後だろう、もうちょっと後先考えて…って思ってしまうのは、自分が歳取ってしまったからか。まぁでもリアルに20歳前後でやらかしてしまう事件はたまに聞くからあながち非現実的な年齢でもないんだよな…。

そして妙に冷静に観てしまうのは、この手の映画がわりとインドで一般的になっているからか。って思ったけど、2011年てまだこういう本格スリラーそんなに多くなかったイメージだけどどうだったっけ…?その頃は自分がこの手のを避けていた気もする(まだ苦手だった頃なので)。1つの作品が映画の新しいトレンドを作ったり芽吹きとなったりする以上、やっぱ映画はなるべく公開リアルタイムに観た方がいいなぁって思いました(色褪せない名作ってのもあるにはあるけど)

 

※下記、核心に触れてませんが匂わせのネタバレがあるかもしれません

作り手の性格の悪さが随所に後味悪い感じを残してて、嫌いじゃないです。爪痕残しまくり。あれだけの事故から逃れておいて当事者はハッピーな結末なんて迎えられるはずないし迎えたらそれこそ倫理観が問われてしまうしね~。ただ周囲も含めてこの事件を経て誰か幸せになれるとでも思ったか?丸く収まるとでも思ったか?って言われてるような。さらには、収束のさせ方にシステムの使役者の都合が絡んでるところがより消化不良さえ起こしてしまいそうなソレなのが…ほんとあなたたちひん曲がってますわね…って思いました。

 

燃えよスーリヤ!!』で双子を怪演したグルシャン・デーヴァイヤーが女癖が悪くてリーダー格の男、『マルガリータで乾杯を!』『ガリーボーイ』のフランス系女優カルキ・ケクランが母親の重いトラウマを抱えた新参者役と、個性派俳優の出演に注目です。特にこの2人を観る目的で観てもいいくらい。

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個人的には狂言誘拐を計画するダッシュ役のシヴ・パンディットも好きです(顔が!)

ラージクマール・ラーオはてっきり若者グループにいるのかと思ってたら警察官でした。逮捕を見逃す代わりに高額な金を要求して5人を陥れるクズ…ではあるんだけど、なんか淡々としてて憎めない…ってか相手がクズすぎてあんまり悪い事やってるように見えなかったw 上半身裸のシーンが一瞬あるのでラージクマール・ラーオ好きさんは注目かもしれません。

 

リンク

2011年だから予告が古いね

 

「Hawa Hawai」

 

「Nasha Nasha Shaitan」