インド映画でちょっと休憩

インドに愛を込めて

What's Your Raashee?(あなたは何座?)

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2009年公開

出演:ハルマーン・バウェージャー

   プリヤンカー・チョープラー

監督:アーシュトーシュ・ゴーワリカル

言語:ヒンディー語+英語字幕

時間:3時間22分

媒体:Netflix(英語設定)

 

あらすじ

アメリカに暮らすヨゲーシュ(ハルマーン・バウェージャー)は、父が心臓発作になったとの知らせを受け、急遽ムンバイに帰国する。しかし父は元気にしており、これはヨゲーシュをお見合いさせるための策だったと知らされる。

ヨゲーシュにはグジャラートに暮らす祖父がいた。親戚も多数いたが、祖父に毎度必ず誕生日のメッセージを送るのはヨゲーシュだけだった。ヨゲーシュを気に入った祖父は、遺産をすべてヨゲーシュに譲ることに決めるが、これには条件があった。それが、今月20日までにヨゲーシュが結婚することだった。ヨゲーシュの兄は借金を抱えており、返済できない場合刑務所行きの可能性があった。遺産をその助けとするため、家族はヨゲーシュにお見合いを頼む。ヨゲーシュは渋々その話を受けることにする。

叔父が経営するお見合い会社に登録したところ、数多くの女性から申し込みが殺到する。ついさっき読んだ星座に関する本の影響を受け、ヨゲーシュは12星座それぞれの女性と一人ずつ会うことに決める。

そうして、ヨゲーシュのお見合いが始まった。果たして、20日までにヨゲーシュは結婚したいと思える一人の女性に出会うことができるのか…。

 

いろいろ

プリヤンカーが超びっくり1人12役!!!

企画モノみたいな(コラ~!)、バラエティ番組を発端にした派生映像作品みたいなサプライズ感…。

プリヤンカーに色々やらせたくて作られたのかと思いきや、原作にグジャラート語小説「Kimball Ravenswood」という作品があるそうです。ま、でもこれにプリヤンカーを連れてきたのは大正解よね、00年代だったらプリヤンカー以外考えられん。

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(顔が一緒である以上似て見えることはある程度仕方ないとして)12のタイプの女性をよく用意したな、ってくらい区別がなされてて、さすが…って思いましたわ。

空想の世界に浸ってお見合い相手を前世の恋人と思い込んでる女性とか

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ダンサーで活動資金が欲しいからお金持ちの男性を探してる女性とか

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占星術師で超積極的な女性とか

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他にも超キャリアウーマンとか医者とかモデル志望の女の子とか…

全部プリヤンカーで頭混乱しないかなとか思うんだけど、別の人に見えるくらい区別されてるから大丈夫なんだよねこれが。あとお見合い相手ひとり一人ちゃんと交流を挟んで、1曲ずつあって、びっくりするくらい丁寧でした。さすが3時間22分かけただけある。12人もやると途中で飽きちゃう不安もあったけど、そこは案外大丈夫でした。一つひとつがそこそこ楽しかったので。まぁずいぶん観たなとおもったらまだあと2時間残ってた…って時は引きましたけどww

12人の女性の顔がすべて一緒なのは一応の理由があって、人は相手に自分の理想の人を投影することがあるとかなんとか。だからヨゲーシュの目に映るのは同じ顔だとしても、実際の12人の女性はそれぞれ別の顔をしているっていう余地を残した設定でした。まぁフィクションだしその辺は納得できなくはないかな~~。

 

 

プリヤンカーのキャラクターが期待通り凄かった代わりに、ストーリーはすごいめりこむ程じゃなくて、うんまあこんなもんだよな~って感じでした。

特に結末があんまり納得いかなかったというか、私の予想する(=希望する)結末じゃなかったのが大きいかな。意味ありげなシーンがあったから期待したらそっちじゃなかった的な。

やはりどうしても12人分ちゃんと描写が入ると、早々にお見合い候補から外す人がいたとしても一人一人に割く時間は限られてしまって、最後は若干取って付けたような理由になってしまうのがなんともね…。かといって早い段階で絞っちゃうと結末が見えてしまうから興ざめになってしまうし、難しいわねこれは。

ちなみに小説は映画と結末が違うらしく、もしかしたらそっちは私の予想した方かもしれない…。気になる。

あとどうしても男性が女性を選ぶって図式が微妙にしっくりこなかったってのはありますね。いや映画のフォローをしとくと、ここに出てくる12人の女性のうち何人かは主人公のことを条件に合わない男性と判断すると断っていたので、12人の女性が全員選ばれるの待ってるだけの立場ではないということはわかっている。…わかってはいるが、残った何人かが選ぶ/選ばれるって感じがなんとなくなー…。まあマッチングだとどうしても選択することになるからそうなるか…。この件は映画の粗ってよりか個人的な合う合わないなアレですかね、多分。

 

主人公役のハルマーン・バウェージャーは今何やってんだろう…2014年に映画出て以来目立った活動歴がないっすね。

主人公はいわばギャルゲーの主人公みたいな感じで、ようは本作の主要はプリヤンカーに尽きるので、ここに超人気のトップスターが就いてしまうとプリヤンカー×12と存在感が喧嘩してしまうので、男性の存在は極力薄くても問題ない…というかなんというか。別の例にすると司会進行の人?的な。何が言いたいかというと、プリヤンカーの人気とハルマーンの人気のバランスが同じくらいではないから恋愛映画だとバランス悪くなってしまう可能性があるけど、この映画に限っては男性の方が人気が低くても全く問題ないという不思議さがありましたね。

 

 

ちょっとしっくりこない点も書いちゃいましたが、全体としてはこの映画を観れたことだけで満足しています。この映画はプリヤンカーが12役やっているという時点で大勝利なので、もう私が書いたマイナスなことは忘れて見てください。オススメです。

エンドロールに12人分のプリヤンカーの名前がずらっと並んだのが壮観でしたね。あそこ一番笑ったわ。

 

リンク

曲いっぱいあるから適当に貼りますね

 

しっとり系「Bikhri Bikhri」

B

 

ダンス系「Aaja Lehraate」

こういうダンスシーンに時代を感じる…

www.youtube.com

 

全員出てくる曲