インド映画でちょっと休憩

インドに愛を込めて

pk ピーケイ

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2014年公開

出演:アーミル・カーン

   アヌシュカー・シャルマー

   スシャント・シン・ラージプート

   ボーマン・イーラーニー

   ソウラブ・シュクラー

監督:ラージクマール・ヒラニ

言語:ヒンディー語

時間:153分

 

あらすじ

ラージャスターンの砂漠に降り立った男(アーミル・カーン)は、そこで出会った村人に大切なペンダントを奪われてしまう。奪われた物を追おうとするが、取り逃し途方に暮れる。色々訪ねて回るが、どこでも手がかりが見つからなかった。「神様に尋ねてみろ」と言われた男はやがて神様を探すようになる。

ベルギーに留学していたジャグー(アヌシュカー・シャルマー)はそこでアミターブ・バッチャンのファンというサルファラーズ(スシャント・シン・ラージプート)と出会い、恋人になる。しかし、ヒンドゥー教とイスラム教、インドとパキスタンという違いによって親に交際を反対される。ジャグーは逆にすぐ結婚しようとしたが、サルファラーズは式場に現れず、別れの手紙を寄越してきた。このことに深く傷ついたジャグーはその足でインドへと戻り、報道TV局に就職する。

レポーターとなったジャグーはデリーの街で神様を探す男に出会う。ピーケイと名乗るその男の取る行動一つひとつに興味が湧いた彼女は、彼がニュースのネタになると考える。やがてこの出会いはインド国内を巻き込む大騒動に発展するが…。

 

いろいろ

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社会派なテーマをコミカルなテンションで軽快に描きながら鋭いツッコミを入れる物語。

 

私がインドで初めて観た映画で、非常に思い出深い作品です。

でも映画自体もちゃんと面白かった。初めての時は字幕なしで観たんだけど(現地だから基本字幕なしだもんね)、ちゃんと笑ったり泣いたりした(…はず、記憶の中では)

内部から切り込みにくい宗教問題(メインテーマです)にメスを入れるために設定された主人公の正体だったり、冒頭で蒔かれた種がクライマックスで花を咲かせたり、色々と巧い!ニクい!演出が物語にぴったりハマって気持ちいいんですよ。この匠の技にすっかりやられました。

 

ぶっちゃけ日本人にとって宗教問題ってとっつきにくいと思うんだよね。

日本人の一定数が日常的に神様に触れる意識にない人じゃないかな~。統計なしに主語を大きくしてごめんだけど。「いただきます」と手を合わせるのが仏教由来だとか、正月には初詣に行くとか生活に溶け込んだ宗教文化はあるけど、冠婚葬祭イベントごとに利用する宗教施設変えるのはよくある話だし、毎週施設に通う人は多くないし、どこかに属していないと暮らしていけない社会じゃないし。(すべての日本人が一律にそうだとは言わないです。はっきり信仰のもとにある人もいるのはわかってますが、あるある例としてです念のため)私は中学~高校はキリスト教学校に通って大学ではイスラム文化の研究していて何かと宗教に触れる機会があったけど、実家の仏教は何宗派か知らないし知らなくても支障ない(笑)。日本はむしろカルト宗教の悪い話がよく流れていて、宗教に対してあまりいいイメージを持ってすらいない場合もある。そういう意味でぶっちゃけ特異点にあるなぁって思ってます。

…前置きが長くなった。そんなわけで普段から神様に寄り添って生活してない人は度々意識することもない宗教についてがテーマですが、この映画はインドのマジョリティ宗教ヒンドゥー教に限らずイスラム教キリスト教その他色々な宗教をひっくるめてあまり細かすぎない"神様"とその周辺について言及しているから、事前知識がなくても理解できる。だからヒンドゥー教が中心にあるけど、構えているよりも意外とすんなり頭に入ってくるのがこの映画のいいところだなって思います。

 

 

私ジャグーとサルファラーズの恋が超超超好きなんですよね~

本筋(?)テーマの中心部分もよくできてて好きだけど、それと同じくらいこのカップルの物語が好き。

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単純にアヌシュカーとスシャントが俳優として好きなのは第一にあるけど、可愛い一方で胸を締め付けられるほどに切ない2人がホンマ~たまらんっっ!!

 

リンク

「Chaar Kadam」ここはベルギー。す~ぐロケ地に行きたくなる

 

「Love is a Waste of Time」

「この無駄な時間を過ごしたい」って彼の淡い恋心も切ない

 

「Tharki Chokro」

 

おまけ

インドで『pk』を観たときの旅行日記 大した内容はないw