インド映画でちょっと休憩

インドに愛を込めて

Vikram(ヴィクラム)

2022年公開

出演:カマル・ハーサン

   ファハド・ファーシル

   ヴィジャイ・セードゥパティ

   ナレーン

   スーリヤ(特別出演)

監督:ローケーシュ・カナガラージ

時間:173分

言語:タミル語+英語字幕

媒体:スクリーン(キネカ大森)

 

※注意:物語の性質上、以下『囚人ディリ』のネタバレを含みます。

 

あらすじ

アダイカラムとアンブの組織から麻薬を押収した事件の後。覆面をした何者かによって、プラバンジャン(カーリダス・ジャヤラーム)とステファン・ラージ(ハリーシュ・ペーラディ)とカルナン(カマル・ハーサン)が連続で殺される。警察は、アマル(ファハド・ファーシル)を中心とした特殊チームに事件の捜査を一任する。

覆面の男たちは殺害の状況を撮影したビデオに反体制的なメッセージを残していた。またプラバンジャンは麻薬取締の捜査官、ステファン・ラージは麻薬取締局長といった、何らかの関係性が伺えた。しかしカルナンだけは、プラバンジャンの養父という関係以外は普通の人物で、反政府が関わるような理由が見えてこなかったため、このカルナンの足取りを中心に捜査が始められることになった。あらゆる聞き込みを進めるうち、カルナンは謎のエリアに滞在していたり、娼館で2時間の空白時間があったりと怪しい人物像が浮かび上がってくる。

アマルはまた麻薬組織側からも捜査を進めるうち、サンダーナム(ヴィジャイ・セードゥパティ)を中心とする麻薬シンジケートに近付いていく。アマルたちはシンジケートのカギを握るヴィーラパンディアン(ゴウタム・スンダララージャン)を覆面の男たちが襲うところを取り逃がし、次はルドラ・プラタープ(アルルダース)が娘の結婚式で狙われるという情報を入手するが、それも覆面の男たちに誘拐されてしまう。

ルドラを連れ逃走する犯人を、ルドラと協力関係にあったサンダーナムら組織のメンバー達や警察も総出で犯人を追いつめるが、屈強な犯人はそれらも打ちのめす。遅れてたどり着いたアマルの前で犯人は覆面を脱ぐが、それは意外な人物で…。

 

いろいろ

『囚人ディリ(Kaithi)』の監督による、正真正銘の続編。続編とはいえ、今回の主人公はディリではなく、また一部を残し殆どのキャラクターは入れ替えとなります。ということで世界観を同じくするが別のキャラクターにスポットライトを当てて話を拡げていく昨今人気のユニバース式映画。ローケーシュ・シネマティック・ユニバース(LCU)っていうらしいです。この先『Kaithi 2』『Vikram 2』と続いていくとのこと。楽しみですね!!

『囚人ディリ』から後日談的な「間」があります。が、前作に出ていた捜査官ビジョイや麻薬組織が出てくるので、予習として『囚人ディリ』は観ておいた方がいいといって間違いないです。日本公開済でDVDも出てるし、手を出しやすいやつでよかった!(笑)

余談的な話、カマル・ハーサンの主演作に同名映画があります。『Vikram』(1986年公開)は話の繋がりはないですがオマージュ的に使用されてるとのこと。こちらの方もサイレンサー付きのピストル構えたカマル・ハーサンがカッコイイ写真があるからちょっと興味沸きますわね。

 

 

正直言うと『Vikram』は台詞が多く、特に序盤はなかなか話がよくわからなかった節があります。アマルが被害者の足取りをたどるミステリ要素があったし。でも観終わったらだいたいは把握できてたので、多分大丈夫だったんだと思う。ネタバレは避けるとしても、前半くらいのあらすじは予習しておいても支障はないかなって思います。ちなみに上記のあらすじは前半までです。トラックでひたすら突っ込んでいく『囚人ディリ』の方が英語字幕の難解度は低かったと思います。

 

ファハドさん大活躍。

ファハドさん悪役やるときもあるし、事前に観た画像だとギャングっぽい恰好してるのもあったからならず者悪役なのかと思ってたら、エージェント的な人でした。

ファハドさん中心シーンが多かったので主演ファハドさんだっけ?って途中なっちゃったんですが、主演はカマル・ハーサンです。

ファハドさん痩せた?

 

ヴィジャイ・セードゥパティは主要キャラで一番の重量級。噛むかなんかしたら急にバフかかったみたいに「元気100倍!」ってなる設定がオモシロイ。エメラルド色の差し歯をはめたら強くなるのかと思ったけど錠剤噛んでるのかもしれない。

奥さん3人含む六十何人かの大家族的な生活してて、そのほとんどが麻薬組織のメンバーなんかな?

 

麻薬組織と争う人たちに、一見非力な特殊チームが出てきて心が湧きました。いわゆる「若い男」とか「屈強な見た目の男」ではない人達がかっこよくアクションする姿、とてもよいですね。

アクションといえば一部のシーンでカメラワークが個性的でした。グラフィックが綺麗なRPGゲームの映像アングルのような、ヌルヌルしてギューーンてなるところ。自分で言ってる意味が分からん(笑)観たらわかってもらえるとは思うんだけど…。映像見せながら「ココ!」て説明したいw

あ、『囚人ディリ』で超盛り上がったあのシーンがパワーアップして再登場してました!もう私の中でローケーシュ監督は「タミルのマイケル・ベイ」だわよ…。

 

 

スーリヤさんよ!!特別出演です!!

いつも出演作の公開スケジュールは追ってたんだけど、これは特別出演の発表自体が超ギリギリでもう既にプロモーション始まってた頃で、ちょっとしたサプライズ発表でした。出演作の公開時は事前にスケジュール空けとくから、急な発表はやめてほしい(笑)。

直前に顔半分だけのポスターは出てました。予告編にほんのちょっと出てくるけど顔は出てきません。それ以外の情報はなく彼の役柄はネタバレなので観てのお楽しみ。

三白眼が鋭い~~~!!!!ダメェ好きになっちゃう~~~!!(脳内シソンヌのお姉さんの声)

実はローケーシュ監督とスーリヤで『Irumbu Kai Maayavi』を撮るって話があって(監督も言及してた)、もしやこの"ローケーシュ・シネマティック・ユニバース"の一部なのか!?って考えたけど、このタイトルの意味はこのユニバースっぽくないからユニバース関係ない映画かもしれない。まあ実際ちゃんと撮影開始されるか、公開されるか、されたらいつかなのかは全然わからないから新しい情報を待つしかないんですが。

 

 

ちょっと追い切れない字幕が苦しかったので、やっぱり日本語字幕が欲しいですね。

『囚人ディリ』以外もこっちで公開されて、回を追うごとに日本でも人気出たりしないかな(笑)

 

リンク

ダンスあります ちょっとだけ

「Badle Badle」

 

「Wasted」

 

タイトルソング

 

おまけ

タミル地方の大人気クッキングYoutubeチャンネル たしか何かの賞獲ってたくらい人気。

大量の食材を数人で料理して最後福祉施設で振舞ってる光景が観れます

じいちゃんと兄ちゃんたちで構成された元気な料理人たちとのどかで高画質な田園風景でマイナスイオン浴びてる感覚が好き

マトンビリヤニの回をどうぞ