2018年公開
出演:アヌシュカ・シェッティ
ジャヤラーム
ムラリー・シャルマ
監督:G・アショーク
言語:テルグ語+英語字幕
時間:137分
媒体:スクリーン(初見時)
あらすじ
州では最近、数々の神像の盗難が相次いでいた。政治家エーシュワル・プラサード(ジャヤラーム)は、6カ月以内に神像を見つけ出せなかった場合辞職すると宣言する。民衆から支持を受けるエーシュワル。しかしヴァイシュナヴィ(アーシャー・サラト)をはじめとする警察は、エーシュワルこそが容疑者ではないかと疑っていた。またエーシュワルは権力を使って不正を働いている疑いもあった。しかしある程度の捜査は既に終わっており目ぼしい証拠もなく、残された糸口はいままでエーシュワルと一緒に仕事をしていたチャンチャラ(アヌシュカ・シェッティ)への尋問だけであった。チャンチャラは元インド行政職員で、現在は殺人罪で収監されていた。
尋問は秘密裏に計画されており、世間に知られないようチャンチャラは郊外の村にある古びた館バーガマティ城に連れてこられる。しかしこの館には呪われた古い話があり、村人も容易に近づかない場所であった。チャンチャラはここで昼間尋問を受け、夜は一人で過ごすことになるが、その最初の夜から、彼女の周りでは得体の知れない現象が起こり始め…。
いろいろ
公開当時に観てそのままにしてたやつをまた観たのでその感想です。最近日本語字幕付きで上映があったんですが、それとは関係なく(笑)、ヒンディーリメイク版『Durgamati』のリリースがあり、それの鑑賞前に忘れかけてた内容を思い出そうしたのが観るきっかけでした。
公開当時は『バーフバリ 王の凱旋』の伝説級ヒットの後で、バーフバリに続く出演作として期待される中の公開でした。なのでどうしてもバーフバリ、アヌシュカにおいては彼女が演じたデーヴァセーナを意識せざるを得ない状況だったのですが、それを逆手に取ったのか、雰囲気ばりばりデーヴァセーナに寄せてきたのが本作です。
見てよコレ…つよ…
簡単に言うとホラー映画です。しかし正統派ホラーにはならないホラー。インド映画でなんだかんだ観てるとはいえホラー苦手でちょっと避け気味でホラーのイロハを語るほど知識はないんですが、王道タイプではないな~と思うやつでした。ホラーだけどミステリー・スリラー要素が強いというか、映画の中で占めてる時間は長いけど蓋を開けると本作の主要はホラーの部分ではないんですよね。ホラーは材料の一つに過ぎないというか。水面にはホラーが浮いてきてるけど水底は別のものというか。こういうホラーって実はホラー亜種ジャンルとして一定数ありそうだな…って思ってます。ヴィジャイ・セードゥパティの『Pizza』もこれ系に近いかな。
ぶっちゃけると、ホラーとしてはあまり怖くありません。正直ちょっと物足りないくらい怖くない。怖いの超苦手な私が思うからマジであんまり怖くないのでは…って思ってる。色々考えたんですが、空間の広さを感じてしまうのと、インドホラー特有の盛り盛り驚かせ要素が少なかったからかなぁ~というのが結論になりました。もっと顔アップドーーーーン!!とか、色味もゴリゴリに変えたらもっと怖かったかも。
んじゃなにが面白いかというと、主人公チャンチャラの過去と現在表で起きている事件とのつながり。ここの謎がストーリーの中で紐解かれていくのが最大のネタバレ部分であり、醍醐味でもある。チャンチャラは尋問を受けるわけですが、チャンチャラはエーシュワルは誠実な人物であると答えます。そんなはずはないと捜査官たちは揺さぶりをかけるのですが、動じないチャンチャラ。腑に落ちない攻防から徐々に明らかになっていく、チャンチャラのこれまで。善良な行政職員だったチャンチャラがなぜ収監されているのか。そこが明らかになりこの物語の裏がわかるところがハイライト。
ちなみに捜査チームの一人、館にチャンチャラを連れてくる警察官サンパトはチャンチャラが殺した男性の兄で、チャンチャラに怨恨を抱いている人物です。複雑ぅ~…。
南インドでこの規模感で主役張れて迫力もあってホラーあるあるの憑かれる演技も違和感なくて…でいける女優さんそうそういないよな~アヌシュカにぴったりの役だと思います。あえてもう一人挙げるならナヤンターラーかな。
激怖ホラーを期待すると肩透かしかもしれませんが、ホラーが得意すぎない人が観るとか、ミステリー映画として観たら楽しめるかと思います。
リンク
予告
これはプロモ用
「Mandaara」