インド映画でちょっと休憩

インドに愛を込めて

Stree(ストゥリー 女に呪われた町)

f:id:komeindiafilm:20201002012927j:plain

2018年公開

出演:ラージクマール・ラーオ

   シュラッダー・カプール

   アパルシャクティ・クラーナー

監督:アマル・コウシク

言語:ヒンディー語+英語字幕

時間:128分

媒体:Netflix india

 

2019年に出した同人誌『インド映画でちょっと休憩2』で書き下ろしたものの再録になります(加筆あり)。

 

あらすじ

チャンデリーの街には、昔から奇妙な噂があった。それはストリーと呼ばれる女性の幽霊の存在で、お祭りシーズンの四日間だけ、男性が彼女に誘拐されてしまうというものだった。家の入り口にはコウモリの血で「ストリーよ、明日来い」という呪文が書かれ、また夜十時以降は男一人で出歩いてはいけないとされていた。
 街の仕立て屋ヴィッキー(ラージクマール・ラーオ)は、ある日、美女(シュラッダー・カプール)にスカートを仕立ててくれるようお願いされる。彼女はよその街から来て祭りの最終日に着たいため、なるべく急いで作ってくれるようお願いしてきた。彼女に一目惚れしたヴィッキーは、その依頼を引き受ける。
 街はお祭りで浮足立つが、その一方で不可解な事件も始まっていた。若者の間でも「ストゥリー」の存在に怯える人が出てくる。スカートを依頼したあの女性と頻繁に会うようになったヴィッキーだったが、彼女が今だけ滞在するよそ者で、なかなか人前に姿を現さず、いつも神出鬼没、また怪しい材料を集めていたことから、ヴィッキーの友人は彼女こそストリーなのではないかと疑いはじめる。

そんな時、とうとうヴィッキーの親友が行方不明になり──。

 

いろいろ

f:id:komeindiafilm:20201002014139j:plain

ホラーです。実際の街で実際にある逸話を題材にした肝試し映画。

ホラーは苦手なのでそこそこ怖かったです!音とか映像とか…。

比較できる対象がないのでホラーとしての出来はどんなものなのかはわかりませんが、それ以上に、面白い+楽しいっていう印象が上回る映画でした。特にキャラクターのどこか気が抜けた感じとか、事件発生してるのにみんなのんきなところとか、真面目なのか不真面目なのかわからないところとか、超ツボ。怪しさ極まりない役やらせたらピカイチなパンカジ・トリパーティーおじさんが超常現象研究者役でめちゃめちゃはまってました。このおじさんと若者衆が絡んだら最高すぎて。ホントか嘘かわからないことを言うパンカジおじさんとそれに振り回される若者衆。もうコントにしか見えないです(笑)。

 


ラージクマール・ラーオは出演作の中では比較的普通の青年役ですが…いや普通か?まあ、普通だったかな。なぜかミシンいじってる写真にそそられてしまって。

f:id:komeindiafilm:20201002013518j:plain

前から観たかった映画だったけど、この写真がダメ押しで観ちゃいました。ラージクマール・ラーオが演じるヴィッキーは、天才的な裁縫の腕を持ちながらも、仕立て屋としてビッグになるという夢があるため今やってる寸法直しなどの仕事に興味を持っていない青年。なんだその設定は。普段あまり真面目にお仕事に打ち込まないけど、一度集中すると新記録を打ち立てる早さで仕事してました。手さばきは同じ仕立て屋の父が神に例えるほど。

仕事より友達とわちゃわちゃしてる方が多かったです。インド映画の若者あるある。


シュラッダーちゃん演じる女性はミステリアスな人で、ホラーで定番な、めっちゃマジで怪しい人って感じでした。パンカジおじさんのインチキ的怪しいとは違うやつ。そしてこれ以上の説明はネタバレになっちゃうキャラクター。

f:id:komeindiafilm:20201002014128j:plain

パンカジおじさんはストゥリーのことに街で一番詳しいおじさん。めっちゃ飄々としててマイペース。秘密基地みたいな本屋が気になる。本埃被ってそうw

それとストゥリーのことにさらに詳しい(?)おじさんにヴィジャイ・ラーズ。インドの"非常事態宣言"の頃で時が止まってる人だったので、個人的には"非常事態宣言おじさん"って呼びたい。

※非常事態宣言=エマージェンシー:ざっくり言うと、1975年当時の首相インディラ・ガンディーによって発令されたやつ

The Emergency (India) - Wikipedia

 


最後は何度鑑賞しても解釈が分かれそうな謎を残していたので、答えがめっちゃ気になってます。
続編の予定もあるとかで、めっちゃ楽しみです。続編あったら最後の謎の答えわかるのかぁ~。またパンカジおじさんも登場してくれるといいなぁ。(しかし権利問題でとん挫しているという噂も…)

f:id:komeindiafilm:20201002014009j:plain

 

リンク

楽しいテンションの映画でダンスシーンもありますよ

「Milegi Milegi」

 

「Kamariya」

 

「Aao Kabhi Haveli Pe」これはプロモ用(青カビって空耳する…)