インド映画でちょっと休憩

インドに愛を込めて

Chhalaang(飛躍)

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2020年公開

出演:ラージクマール・ラーオ

   ヌスラト・バルーチャー

   ソウラブ・シュクラー

   ムハンマド・ズィーシャーン・アユーブ

監督:ハンサル・メヘター

言語:ヒンディー語+英語字幕

時間:136分

媒体:Amazon Prime

 

あらすじ

お気楽な体育教師モントゥことマヘンダル(ラージクマール・ラーオ)は、惰性でそこそこの働きしかこなしてこなかった。そんな彼が働く学校に、美人のPC教師ニーリマー(ヌスラト・バルーチャー)が新任でやって来て、モントゥは浮足立つ。モントゥは以前、風紀が乱れるとして街中のカップルを糾弾していたが、その場にいた夫婦を誤認で非難していた。その夫婦がたまたまニーリマーの両親だったことから、ニーリマーにとってモントゥの第一印象は最悪なものだった。

モントゥななんとかニーリマーに許しを請い、職場以外でも会うようになる。しかしモントゥが彼女といい感じになってきたと思った頃、学校はスポーツに力を入れるため、モントゥより経歴の優れた体育教師シン(ムハンマド・ズィーシャーン・アユーブ)を迎え入れる。モントゥはシンのアシスタントとして実質降格になってしまう。それだけではなく、シンは何かとニーリマーと接点があり、モントゥはニーリマーがシンに取られてしまうのではないかと焦りだす。

一度はアシスタントとしての立場を受け入れるモントゥだったが、指導中にシンが生徒の一人でモントゥの弟でもあるバブルーを過度にねじ伏せたことに憤り、モントゥとシン2人の取っ組み合いの喧嘩に発展してしまう。

モントゥはシンとそれぞれ生徒のチームを組み、1か月後の試合でどちらか勝てた方をより優れた教師として雇うよう提案するが…。

 

いろいろ

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ラージクマール・ラーオ主演のスポーツコメディ。

監督はこれまでもラージクマール・ラーオ作品をいくつか手掛けているハンサル・メヘター。ちなみにプロデューサーの一人にアジャイ・デーヴガンがいます。

スポーツ教育もの…なのかな?と思ったんですが、全体的な印象としては教育が~というよりは、個人の挫折と克服の話だったかなと思いました。最後にはやり定番のスピーチっぽいものがあったんですが、そこでも特に教育云々には大きく触れてなかったです。ちなみに試合に使われるスポーツは、バスケットボールとリレーとカバディです。超人気スポーツのクリケットもちょこっと出てきますが、練習風景くらいですね。

 

 

体育教師の職もそうだし恋愛においても強力なライバルになる人物が目の前に現れて、いままで自分が逃げていたことに対峙しないといけなくなる主人公が中心でした。

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このライバルが、不正を暴けば脱落するような人物ではなく、何だったら能力も性質も自分よりはるかに優れた人物で、勝つチャンスなどないのではと思わせる強力な壁。下手に相手を蹴落とそうとすれば自分が墓穴を掘って周囲の信頼を失ってしまうやつ…。対峙するには、正攻法しかないやつですね!

ラブコメにたまにある、イケメン金持ち性格も良し、みたいなライバルを思い出したな…。

ライバル役はムハンマド・ズィーシャーン・アユーブ。スポーツマンらしくきっちり整えられた髪型がいつも以上にかっこよく見えて惚れ直しました。『ラーンジャナー』の親友ムラーリー役のあの人です。

 

 

主人公モントゥは主人公としてはかなりヘタレな人物で、のび太くんみたいにかっこいいところがあんまりないイメージを想像すると近いかも。仕事のやる気はないし、人が絶賛するような努力を重ねてきたわけでもないし、カッコイイバイクも持ってないし、デートのエスコートも上手くありません。全然かっこよくないけれど、映画と考えなければ普通にいる人な感じもします。ちなみにヒロインはわりとあきれ顔を隠さないタイプだし、勘もあるのでモントゥの魂胆バレバレだし、逆になんでその先も交流を続けようと思ったんか謎なくらいw 正直恋愛相手へのエスコートのダメっぷりはちょっと現実にいたら遠慮してしまうくらいでしたw

でもこのヘタレっぷりがラージクマール・ラーオ上手いし、このストーリーで欠かせない部分なんですよね。

実際、モントゥは今の大人になるまでいくつかの挫折を味わってきて、その挫折の度に取ってきた行動になんとなく普通の人っぽさ(誰もが憧れるヒーローではなく)が出ていたので、その人間らしさが身近に感じられてけっこう共感できました。

そんなキャラクターの主人公だから一皮むけて頑張るところに心動かされるんですよね。

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ラージクマール・ラーオとヌスラト・バルーチャーのカップリングは悪くなかったです。ヒロインはチャキチャキタイプの性格ですね。

 

 

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体育教師が勝負をするというネタはレアかもですが、ストーリーの運びとしてはオーソドックスなタイプでした。だから安心して観られるものだと思います。勝負のあと、戦ったその両方にマイクを持ってスピーチする時間があって、どちらかに偏って強い敗北色を出さなかったのがすごく好きです。

あと、インド映画としてはレアな「人が1人も死なない」部類ですw心臓にやさしい映画観たい人にもオススメですw

 

 

リンク

ダンスはほぼなかったかな~

 

「Care Ni Karda」

 

「Teri Choriyaan」

 

「Le Chhalaang」