インド映画でちょっと休憩

インドに愛を込めて

トリッキー・ワールド(Jagame Thandhiram)

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2021年公開

出演:ダヌシュ

   ジェームズ・コスモ

   アイシュワリヤー・レクシュミ

   ジョージュ・ジョージ

監督:カールティク・スッバラージ

言語:タミル語+日本語字幕

時間:158分

媒体:ネット配信(Netflix)

 

あらすじ

マドゥライでレストランを営む傍ら、地元のギャングでもあったスルリ(ダヌシュ)は、ひょんなことからイギリスのマフィアの知るところとなり、殺し屋としてスカウトされる。依頼されたのは、白人至上主義者マフィアのピーター(ジェームズ・コスモ)と敵対するシヴァドース(ジョージュ・ジョージ)らギャングの一掃だった。 シヴァドースもスルリと同じくタミル人であった。

シヴァドースらが密輸で儲けているという情報を得たスルリは、密輸拠点を襲撃し、最終的には一味を駆逐することに成功する。しかし、シヴァドースのもう一つの顔を知り、衝撃を受け……。

 

いろいろ

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ファンからは劇場公開を切望されていましたが、最終的にNetflix配信となった作品です。Netflix配信になったおかげで日本語字幕もついて…と我々日本人にとってはそっちの方が嬉しい面もあるので複雑ではありますが…。

 そんな経緯があるため、Netflixにて世界に展開・世界基準に作られたというよりは、元々インド国内・タミル人向けであると推測されます。であることを踏まえても、舞台のほとんどがイギリス+白人の役者がメインキャラにいる等、比較的多国籍感がある作品です。ちなみに「キタノ」っていう名前のキャラクターが居ましたが、残念ながら日本人ではなくて中華圏の役者さんでしたw

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Jigarthanda』や『Petta』など世に出したカールティク・スッバラージ監督の新作、またダヌシュ主演ということでこのコンビネーションでどんな化学反応が起きるかめちゃめちゃ期待してたんですが、ちょっと期待しすぎてしまったのか、正直言って退屈な映画でした。

もっと直感的に面白いのを待ってたんですが…。

あと少々長さを感じてしまう作りでした。

 

個人的には、インド映画のメインキャラに白人や黒人が出演しているとなぜか面白く感じないんですよね…。(前例は『Singam II』でした。)いやこれなんでだろうね…そこになんか個人的な思想が絡んでるわけではないと思うんだけど、私がインド映画に求めているものってインド人同士での争いとかなのかな。インド系じゃないからって設定の出来が悪くなるってわけじゃないと思うんだけどどうも盛り上がらないんですよね…。

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シヴァドースは渋みありましたな

 

それに主人公がやってしまった大きな罪、そしてそのあとの展開にちょっとついていけなかったところがありました。タミルを愛すイメージが強いタミル人の映画で、あそこまでやって、そのあとわりとあっさり"許す"ということになるのが、どうしても軽すぎないか、と思ってしまったのでした。アクション映画だしスピード感重視と言ってしまえばそれまでかもですけど、なんとなく気持ちが置いていかれた感。

 

そそられるスチルが公開されていたこともあったとおり、画は良かったです。盛り上がりに欠ける部分はありましたが、この監督の作品、ということを抜けばいちタミル映画としてそこそこ愉しめる作品だと思います。

 

リンク

「Bujji」このダンスシーンなかったですね。プロモ用でした。

ロケはレスター・スクウェアあたりですかね

 

「Rakita Rakita」インドみたっぷり

 

メイキング 映画鑑賞後がいいかな