インド映画でちょっと休憩

インドに愛を込めて

Agent Sai Srinivasa Athreya(お気楽探偵アトレヤ)

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2019年公開

出演:ナヴィーン・ポリシェッティ

   シュルティ・シャルマー

監督:スワループ・RSJ

時間:148分

言語:テルグ語+英語字幕

媒体:ネット配信(Simply South)

 

あらすじ

陽気でちょっと抜けた探偵屋のサーイ・シュリーニヴァーサ・アートレーヤ(ナヴィーン・ポリシェッティ)はアーンドラ・プラデーシュ州ネロールに事務所を構えていた。いつも助手のスネーハ(シュルティ・シャルマー)を連れて小さな事件の解決で小銭を稼いでいたが、いつか大きな事件を華麗に解決したいとの野望を抱いていた。

ある日、彼は線路沿いに死体があるという情報を得る。現場に到着して死体を調べているところに警察が現れ、殺人容疑者として勾留されてしまう。警察署で一晩明かすことになってしまった彼は同じく勾留されていた男たちの話を聞き解決していくが、夜放り込まれた1人の老人マルティ・ラオの話は悲惨なものだった。

老人には娘ディヴィヤがいたが、オンゴールに行ったっきり行方不明になっていた。老人が捜索願を出すと死体が見つかり、彼女は失恋の末の自殺として処理されてしまった。娘が最後にかけてきた電話と死体の状況から、娘が誰かに襲われ殺されたものであると確信していたが、警察に訴えたところ別の事件の濡れ衣を着せられ逮捕されてしまったところだという。アートレーヤは老人の話に心を痛め、ディヴィヤの携帯電話の最後の通話履歴にあったアジャイ、ハルシャ、ヴァスダの3人の電話番号を老人から受け取る。

翌日開放されたアートレーヤは早速、事件の捜査に乗り出す。もらった電話番号から、アジャイとハルシャの情報は得るが、ヴァスダの顔はデータベースになく引き出せなかった。アートレーヤはアジャイ、スネーハはハルシャを尾行。しかし特に何も掴めず夜になり今後の策を考えていたところ、ちょうど停まっていたバスでディヴィヤを見かける。ディヴィヤは警察署でマルティ・ラオに見せてもらった娘の写真と瓜二つであったが、彼女はアートレーヤの話を理解しないどころか、テルグ語を知らず、老人と別人の父親を連れていた。

何かがおかしいと思ったアートレーヤとスネーハは老人がいるはずの署に行くが、老人は既に姿を消していた。さらには、マルティ・ラオという男は存在せず、老人は泥酔したせいで勾留されていたことが分かった。アートレーヤは騙されていることに気が付くが、警察と老人のどっちが嘘をついているのか、目的もわからず途方にくれる。そんな時、アートレーヤが追っていたアジャイが殺されたというニュースがTVから流れてくる。同じ日に尾行していたアートレーヤは、第一容疑者として逮捕されてしまい…。

 

いろいろ

今年公開のテルグ探偵映画。

テルグで異色の探偵モノ🕵️‍♂️って感じがしたので、公開前からちょっと興味あったやつ。現地でもヒット!

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身元不明の遺体と女性の殺人事件を追うミステリー、予測できない展開で面白かった!めっちゃよくできてた。
英語字幕は難しかったけどちゃんと追えば理解できる内容でした。

 

自らを「エージェント」と呼んで欲したがるサーイ・シュリーニヴァーサ・アートレーヤは、暗い色のハット、ロングコート、サスペンダー、レトロカーでいかにも!なファッションの探偵さん。あなた形から入るタイプですね?w

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事件が始まる前の序盤は特に探偵さんの変な個性が目立ったコメディ調で楽しかった。

ユルっとしてても頭はキレる探偵。警察にあんまり相手にされなかったけど、捜査をリードするのは彼。

主演のナヴィーン・ポリシェッティは笑顔がいたずらっ子みたいで可愛かった!けっこー好きだな。

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助手のスネーハ役シュルティ・シャルマーも可愛かったなー!本作が映画デビュー作だそうです。

ナヴィーン・ポリシェッティなんと2020年4月に日本でも公開される『Chhichhore』でAcid役として出てるって!…てのを今知ったから、公開がさらに待ち遠しくなりましたぞ!

 

 

異色のエンターテインメントと言いたくなるような作品。

どこからどこまでを異色と言うかは悩むところではあるんだけど、

私が思ったのは、テルグ映画で比較的多く含まれる

「無敵ヒーロー」「ダンスシーン」「恋愛エピソード」「アクション」がない!

そして事件が明らかになってくるにつれ大きくなる社会派要素。

テルグ映画は派手さと勢いとマサラ大盛り尽くしなイメージなので(=今までみたほとんどのテルグ映画がそうだった)、文字にするとほんとに異色。

それであっても観ている間はとことん事件にフォーカスさせるから、いつもの要素がないことに違和感を感じさせないから上手い。

あと、そのまんまタミルやヒンディーにリメイクしても全然いけそう。

 

大きな事件に関わる序盤にレイプ被害者の話が出てくるから流行りのレイプネタか…(映画の題材になることが苦手)、と思ってたら、そのあと思いもよらぬ展開に。そして新しくインドの闇を知ることに。アートレーヤは架空の人物だけど、ネタになったのはリアルな世界で明るみになった複数の事件らしい。そんなことあったんだ…初めて知りました。インドならではって感じの闇だった…。

 

続編が作られるかもしれないニュースがあって。もし続編出来たら観たいなー! 

 

リンク

予告

 

テーマソング

 

「Sherlock Holmes」

 

タイトルBGMあるよ