インド映画でちょっと休憩

インドに愛を込めて

Hero(ヒーロー)

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2019年公開

出演:シヴァカールティケーヤン

   アルジュン

   アバイ・デーオール

   カルヤーニ・プリヤダルシャン

   ロボ・シャンカル

監督:P.S.ミトラン

言語:タミル語+英語字幕

媒体:スクリーン(さいたまSkipシティ)

 

あらすじ

公文書偽造や裏口入学の仲介を行っているシャクティ(シヴァカールティケーヤン)は、実は子供のことからヒーローに憧れていた。妹のようにかわいがっていた近所の女の子マディは科学の才能がありながらも大学入学に必要な成績が及ばず、裏口に使うお金がなければ大学入学が困難であった。シャクティは裕福ではない彼女をなんとか合法な方法で入学させようとするが、なかなかうまくいかなかった。技術コンペで彼女の発明品を発表したところ、多くの人の注目を集め大学からのオファーをもらうことにも成功するが、同時に彼女の才能を危険視した実業家マハーデーヴ(アバイ・デーオール)によって、彼女の評判は地に堕とされてしまう。

彼女の名誉を取り返そうと乗り込んだオフィスで、シャクティは襲われてしまう。しかし、マスク姿の何者かがその場を一掃し、シャクティを救い出し…。

 

いろいろ

エモかった

その名の通りヒーローだった

アクションシーンかっこいい!

ヒーロー登場かっこいい!

監督の前作『Irumbu Thirai』が面白かったので期待しつつ鑑賞。期待以上でした!

『Irumbu Thirai』が社会派アクションかつ重めor真面目、その一方でシヴァカールティケーヤンは比較的軽めの出演が多い俳優なので、はてさてどっちに寄るかな~ってのも気になるポイントだったんだけど、本作は冒頭はシヴァカールティケーヤン節で軽めでありつつ、そのあとは『Irumbu Thirai』に近い監督節を感じました。あ、重め・真面目・社会派と言っても、救いもない暗いやつではないのでご安心を!

 

 

 

スーパーヒーロー映画のポイントを押さえていた!

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ヒーローの立ち上がりと同時に電気が点灯!

いかにも~!って感じではあるけど、ヒーロー映画はこれがいいのだ。エモい。こういうのがかっこいいのだ。様式美なのだ。こういうのが映画を盛り上げてくれるのだ!

 

それと師の存在。

アルジュン氏最高…アクション俳優アルジュン氏が杖を持った眼鏡姿。ツボを突いてくるビジュアルじゃないですか…。名前はありますが、通称は"マスター"です。エモい。

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アルジュン氏、『Irumbu Thirai』だと悪役だったんですよ。監督のお気に入りかな?

 

ヒーローものと言えば・・・のヒーロー稼業に必要なアイテムもしっかり出てきます。

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手裏剣!

今回は主人公がすごい特殊な能力を持っているわけではないのである程度アイテムに頼る必要があるんですが、

アイテム自体はまぁよくある隠しカメラだったり飛び道具だったりするのですが、アイテムの製造過程が面白かったです。どういうふうに準備されるか、きっと眼鏡の意味深なおじさんアルジュン氏が関わるんだろうな~と予想しつつ、観る前の楽しみでした。その準備するシーンがなるほどそういう設定ね!って感じ。これまで観たスーパーヒーロー映画においても独創的だし、このストーリーなら説得力がある。エモい。

あとアイテムが置いてあったり準備に使うアジトが何か所か出てきて、そのどれもが雰囲気あってよかったです。インダストリアルデザインだったり温室風だったり。こだわりが見える。

 

しばかりくん!

最近のは都合がつかなくて、新作を観るのは15カ月ぶり…

観ない間にちょっとおじさんになった?もちゃ度が上がった気がする。そろそろ若者の役も難しい(とはいえまだしばらく若者役はやると思うけど)

キャラクターはいつものしばかり節~!声が裏返っちゃうシーンが面白かった。

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ちょっとラジニカーントに見える瞬間もあった。

 

 

今回のテーマはインドの教育問題。自分の利益だけを追求しようとする大人に育ててしまう教育と、統一テスト(?)でいい成績を持てなければ道が閉ざされてしまうこと、それとお金で裏口入学が横行している、教育システムについてかな。

 

個人的に好きな要素が詰まっているための加点もありますが、今年のタミル映画ベスト10に入れてもいいんでは?って感じの出来の作品でした。2019年の必見としてオススメしたい。

ちなみに続編の話もあるそうです。ヒットしたら作ってくれそう。楽しみ。

 

リンク

ティーザーが期待をそそる出来

 

ダンス動画まだ出てないのよね

「Malto Kithapuleh」メイキング映像が付いてる~♪

「Over'a Feel Pannuren」

メイキング~

 

おまけ

予習しなくても全然大丈夫だけど勉強熱心なあなたへおすすめの予習コンテンツ

・シャクティーマン(インドのテレビ番組):主人公のあこがれのヒーロー

・Gentleman(1993年の映画):本作の精神的な続編(ってどういうこと?)これは私の宿題になりそう