2021年公開
出演:カールティ
ラシュミカー・マンダンナ
ヨーギ・バーブ
ラール
ナポレオン
ジャイアント・ザンジール
ナワーブ・シャー
サティーシュ
監督:バーキヤラージ・カンナン
言語:タミル語+英語字幕
時間:150分
媒体:ネット配信(Simply South)
あらすじ
100人の手下を抱えるヤクザ一家に生まれたスルタンことヴィクラム(カールティ)は、ムンバイで働いていた。1週間だけ実家に帰ってきた際、配達を装った何者かに一家が襲われ、数人が病院送りになってしまう。もともと暴力を嫌っていたスルタンだったが、事件を目の当たりにしてさらに嫌う事になる。
そうこうしているうちに、父セードゥパティ(ナポレオン)が急逝する。また、先日一家を襲ったのは警察だったこと、また警察はヤクザの掃討作戦を始めており、それに一家も対象であることを知る。スルタンは警察から6カ月の猶予を貰い、その間彼らに暴力事件を一つも起こさせないこと、守れれば掃討対象から外してもらうように約束する。
しかし父は生前、土地を狙って命を脅かしていたジャヤシーラン(ラーマチャンドラ)たちから農家たちを守るという約束をしていた。ジャヤシーランに対抗するには、どうしても暴力は避けられない状況だった。スルタンは一家を暴力から守れるのか?また彼らを大人しくさせられ続けるのか…!?
いろいろ
100人の屈強なゴリラファミリー!!右見ても左見てもむさ苦しい男たち!!暑い!!見てるだけで汗が出てきそうな集団!!率いるは非暴力主義の男!あまりにも暴力が似合うこの世界で、戦わない闘いが今、始まる!!!
というわけで、非暴力主義のアクションコメディー映画です。この矛盾する設定でどう納得させつつ面白くするのか…?がキモ。
主演はタミル界のヤンチャことカールティ(※私のイメージです)
監督は『Remo』からこれが監督2作目のバッキヤラージ・カンナン。おお、あの監督か!
ここ最近胸躍る映画に出会えてなかったですが、久々に来ました!!
暴力を禁止するリーダーに対し、陰に隠れて悪者を倒しに行こうとする仲間たち。中盤の市場のシーンで、主人公/仲間たち/悪者の3人が鉢合わせしてしまい…。私そこまでで積み上げていたテンションが最高に上がっちゃって、早々に傑作認定しちゃいました!そこから前半クライマックスへの盛り上がりも最高なんだぜ!!
この人はもはや俺、みたいな。
うおおおおおおおおおおおおおおおおお(雄叫び)
最初に「こいつらには"暴力"の血が流れている」から、次に「おまえには"農業"の血が流れている」という話が出てきたあたりから、非暴力主義に関する話だけにとどまらず、主となるテーマが農業にシフトしていきます。映画のテーマとしてはこちらの農業讃歌がメインかな。大多数の観客にとってヤクザ業より農業のほうが身近だし(食として摂取する意味も含めて)。
リアルなニュースの話、農家の苦しみが社会問題になっているので、タミルでここ数年トレンドな農業も取り上げられています。これまでの映画での取り上げられ方は色々で、がっつり農村の人達の話から、ちらっと議論に上がるくらいまでの様々ですが、今回は「ヤクザに農作業させる」という一風変わった差し込みで、大変な農作業に苦しむヤクザという絵面の面白さがエンタメって感じです。
100人の屈強な男たち、ポジションとしては手下なんですが、スルタンはあくまでファミリーというか一心同体というか、敢えて「兄弟」と言ってました。彼らにもそれぞれ家族や大切な人がいて、ヤクザではあるけれども守り守られるべき人達。なんかそんな仲間意識がよかったです。さすがにきっちり100人いるかどうかはわかんないし全員覚えるほど見せ場があるわけではなく、記憶できそうなのはせいぜい5人程度ではありますが。
その中でスルタンの個人護衛?ボディーガードとして傍にいるガダ氏が推定2mの巨体かつ100人衆とは別の意味でスルタンに忠実で可愛かったし異質でした。とにかく縦に巨体なので、屈強な見た目なはずの100人衆が小さく見えてしまうほど。ガダ役をやったジャイアント・ザンジールはWWEのレスラーだそうです。
もし日本でこの映画が上映されたら盛り上がったんじゃないだろうか。楽しくもエモーショナルなお話です。めっちゃ面白かったのでオススメ~!!
ヨギバブちゃんウォッチング
今回は100人の男たちの中の1人。ヤクザ一家内でランク(があるとしたら)上の方かなという顔出しっぷりですが(役者売れっ子度では一番)、大集団として画面に出てくるときとか、他の100人衆の台詞が大事なシーンではいなかったりでした。
もしかしたらスケジュールの都合でちょいちょい席を外していた…???売れっ子だから忙しいのかなぁ~と勝手に想像してますが(笑)
濡れバブ
リンク
「Jai Sulthan」はしゃぐ屈強な男たち
「Pudhu Saththam」ヒロインしっかりした考えの持ち主で決してお飾りにとどまらないんだけどいかんせん100人衆がインパクトでかいので…(笑)
「Eppadi Iruntha Naanga」