2012年公開
出演:パレーシュ・ラーワル
アクシャイ・クマール
ミトゥン・チャクラボルティー
オーム・プリー
マヘーシュ・マーンジュレーカル
プラブ・デーヴァ(特別出演)
ソーナークシー・シンハー(特別出演)
宗教とは言い意味でも悪い意味でも切っても切れないインド。
そんな日本人よりはるかに生活に結びついた宗教を題材にしてヒットした映画です。
あらすじ
ムンバイで神像を売るなどして商売をしていたカーンジー(パレーシュ・ラーワル)は実は神様の存在など信じない無神論者であった。
息子が参加していたクリシュナ生誕祭の日、カーンジーは息子が危ないという理由で祭りを中止してしまう。祭りの邪魔をされてしまったヒンドゥー教の僧は、怒ってカーンジーに「お前には災いがふりかかる」と言う。
神様の存在を信じず僧侶の言うことを全く気にもしなかったカーンジーだったが、TVで自分の店だけが地震の被害にあったことを知る。彼の店だけがもろくも崩れてしまい、商売を続けられる状態ではなかった。
家族が不安がる中、それでも全く動じないカーンジーであったが、保険会社に「地震被害は「Act of God(神の仕業・天災)」だから免責で」と保険金の支払いを拒否されてしまう。
窮地に立たされたカーンジーは、「Act of God」な地震の原因・神様を法廷で訴えることにする。
いろいろ
神様を商売道具にしている無神論者(神の存在を信じず、また宗教に属してない人のこと)が、ありえないことに「神様を訴える」という行為に出てしまう…といったストーリー。
これだけでちょっとおもしろそう…って思いません?
ましてやインド、日本とちがってそこは宗教と密接なつながりを持つ国。(世界からみたら宗教に関心が薄い日本の方が珍しいかな?)ヒンドゥー教をメインとした神様を熱心に慕う人々が大勢います。そんな国で下手したら「神への冒涜」となりそうな行為をしようとしてる主人公、いったいどうなってしまうのかが気になるところです。
カーンジーは弁護士(オーム・プリー)の助言を受け、神様に告訴文書(?)を送る代わりに、神や宗教へより近い存在「宗教団体」へ文書を送りつけます。
そこで出てくるのがこの3人↓
他にも数人いるみたいでしたが、目立つのはこの3人。
左がよくしゃべっていましたが、一番力を持ってそうなのは真ん中のリーラーダル(ミトゥン・チャクラボルティー)。右の女性はあんまり喋ってもなかったかな?
リーラーダルがよく顎に手を当てていたのですが、その仕草がおもしろくて気になりました。
実際は、この映画を見始めるとわかることですが、神の存在云々は否定していません。
中盤にアクシャイ・クマールが出てきますが、彼はヒンドゥー教でも人気の高いプレイボーイな神様・クリシュナの役。
↑真ん中の白ジャケットの人がアクシャイ、視線の先の横笛を持ってる像がクリシュナ像。
アクシャイ演じるクリシュナの役割はカーンジーを手助けする(追手から守ったり、裁判の課題に助言したり)ところでした。
登場は後半寄りだし、大きく立ち回り…ってのは少なかったですが、神様役で存在感はありました。
↑クリシュナ愛用バイク。
登場シーンなかなかかっこよかったです(この写真ではありません)
神の存在がどうのこうの…というよりもむしろ「宗教団体」への問題提起がありました。
インドでは宗教によるビジネス(お金の動き)がかなり莫大。政治団体への力もあります。
そんな宗教団体へお金をつぎ込むことより、純粋に祈ることの方が大切であったり、形式ばった事を重要視するのは信仰心の強さに比例していない…といったメッセージが込められていました。
神様を信じていないはずのカーンジーが、傍観者として見た宗教を説き、いつの間にか訴えられた宗教団体よりも本質的な部分を突いていた…といったところが面白いです。
インド映画って、娯楽の中に問題提起を含むのが上手いと思います。
んでも保険と宗教って関係ないと思うんですけど、本当に「Act of God」って書いてあるみたいですね~。天災って意味合いらしいですけど。
↑主人公のおじさんとうたたね中のクリシュナ。
リンク
音楽は「Go Go Govinda」ダンスシーン以外は印象は強くなかったです。 あ、BGMとしては悪くなかったかも。
「Go Go Govinda」
「Mere Nishaan」
「Hari Bol」