インド映画でちょっと休憩

インドに愛を込めて

Dhuruvangal Pathinaaru(16の両極)

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2016年公開

出演:ラフマーン

   プラカーシュ

   ヴィジャヤラガヴァン

   アシュウィン・クマール

監督:カールティク・ナレーン

言語:タミル語+英語字幕

時間:104分

媒体:ネット配信(米アマゾンプライムビデオ)

 

あらすじ

捜査中の事故で片足を失い、警察官を引退したディーパク(ラフマーン)。今はウーティで暮らす彼は、元同僚から警察官になりたがる息子にアドバイスをしてやってほしいと頼まれ、訪ねてきた青年に彼が最後に関わった未解決事件の話を始める。

2016年のコインバートル。深夜雨が降る中、赤い車に乗ったファビアンマノメルヴィンらは、飛び出してきた男を轢き殺してしまう。逮捕を恐れた彼らは車のトランクに死体を隠し、3人が住む家に帰ってくる。

翌朝、郵便配達人がディーパクに、拳銃自殺をして倒れている男を見たと話をする。死んでいた男は、持っていた免許証からクリシュという名の若い男と確認された。また現場には白い車があり、新聞配達人はその車を警察署の前で見たと言うが、ディーパクら警察官は車の姿を確認することができなかった。

死体があった現場を訪れたディーパクは、そこにいた新人警官ゴウタムから、アンベードカル通りにいる不良のファビアン、マノ、メルヴィンらが怪しいという話を聞く。ゴウタムの話は勘の域を出なかったが、確認する価値があると判断され彼らの家を調査することにする。3人のどこか落ち着かない態度を見たディーパクは、彼らが何かを隠していることを察するが、車のトランクを含め家のどこにも怪しいものは見つからなかった。

そうこうしているうちに、新たな事件の連絡が入る。シュルティという女性が暮らすマンションの一室に血痕があり、シュルティが行方不明となっていた。第一発見者は朝部屋を訪ねてきたというシュルティの友人ヴァイシュナヴィだった。シュルティは10日ほど前にマノという男に性的嫌がらせを受けたと被害届を出しており、ファビアン、マノ、メルヴィンらが署に呼ばれる。しかしマノはシュルティとは面識があっても一度車と軽い接触事故を起こしただけでトラブルはなかったと話す。ディーパクはマノが嘘をついているとは思えなかったので、彼らを解放する。

シュルティの部屋にあった血痕がB+であると判明するが、それはクリシュの血液型と同一であった。血痕がクリシュのものであると断定するディーパクはこれらの事件に繋がりがあると判断する。

夜になり一度家に帰ったディーパクだったが、日中に没収したカメラを引き取りたいと若者がやってくる。そこで昨晩撮ったという映像を見せてもらうが、そこはシュルティのマンションの前で、さらにヴァイシュナヴィがオートリキシャから降りてくる姿が映っていた。今日の朝に訪問したと言っていたヴァイシュナヴィの供述と食い違う彼女の姿に、さらに新聞配達人が言っていた白い車も映り込んでいるのを確認したディーパクは、ゴウタムを連れ再度捜査に乗り出す。しかし事件の真相はラフマーンの想像をはるかに超えているもので…。

 

いろいろ

あらすじ長!!これで多分半分くらいまでのところです。これでもだいぶ端折ったので、意味わかりにくかったらすみません。わかりにくかったら映画観てください…多分映画観たらわかるはず。

 

過去を振り返る形で話が進んでいくサスペンスであり、現在進行形で起きる小さな謎もあり、目が離せないドラマでした。

観ている側がなんとなく気付けるような違和感を残しながら、それでいてだんだんと線と点が線で繋がっていく体験を通してこちら側に考える余地をくれて、そしてそれをひっくり返していってしまう。キミ、なかなかよくできとるがな。

 

監督これが商業処女作、当時若干22歳ってのがすげぇんだけど。こういうの作れる技量が凄いのはそうなんだけど、それよりも普通まずこういうの作るチャンスが来る年齢じゃないさ…。ちなみにこれの次の作品は『Mafia: Chapter 1』でした。

 

公開当時めっちゃ評判よくてオススメもされてたんだけど、当時はまだちょっとサスペンスはなかなか気が進まなくて観てなかったのでな…やっと観れました。(当時飛行機海外便乗ったときこれがラインナップにあったんだけど頭使いすぎちゃうかなって思って他の選んじゃったw)

 

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ラフマーンさん激シブ~~~~!!ダンディ~~~~~!かっこい~~!

警察官時代の若マーンさんもいかしている。

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ディーパク(ラフマーンさん)の何がいいって、怒鳴らないんですよ。ちゃんと部下の話聞くし、失敗はちゃんと説明してくれる。この人は有能だな~っていうのビシビシ伝わってくる。インド映画の警官すぐ怒鳴るからさ~~、いやまぁ慣れちゃったし画面の向こう側ならそんなに怖くないけど上司にはしたくないなって思ってたからさ~。ディーパクはインド映画で上司にしたい警察官No.1だわ。引退しちゃってるけど。

ラフマーンさんあれよ、『7』でもシブい警察官でしたわ。どっちかのラフマーンさん気に入ったらもう一方のもおすすめしたい。

 

映画は、立場が違えば相手の見え方が変わってくるって言いたかったのか?もしくはすべての事象は繋がってるって言いたかったのか?この辺タイトルの意味と絡んでくる気がするなぁ。なんかナレーションで言ってたけどいまいち汲み取れなかった…英語めっ。

 

ほぼ一日の間に起きた事件の真相、それがなぜ未解決になってしまったのか…それがわかると、面白いモノ観せてもらったなぁと見応え満点、満腹感のある映画でした。タミルのサスペンス作品割といいもの揃ってますが、これは結構オススメです。(ちなみに字幕は必須!)

 

リンク

予告


ダンスシーンがないのでソングビデオはイメージみたいなもの

「Uthira Kaayangal」

 

「Kaatril Oru Rajaali」