2020年公開
出演:サイーフ・アリー・カーン
アラーヤー・F
タブー
チャンキー・パーンデー
クムド・ミシュラー
監督:ニティン・カッカル
言語:ヒンディー語+英語字幕
時間:116分
媒体:ネット配信(米アマゾンプライムビデオ)
あらすじ
40歳にして超遊び人のジャズことジャスウィンデル・シン(サイーフ・アリー・カーン)。ある日彼の前にティア(アラーヤー・ファルニチャルワーラー)と名乗る21歳の女性が現れ、彼が父親かもしれないと告げる。
急に現れた娘に戸惑うジャズだったが、ジャズの願いむなしく病院で行ったDNA検査結果はジャズが父親だと決定付けるものだった。同時に、彼女は妊娠しており、祖父になることもわかり…。
いろいろ
ファミリーしてないファミリーコメディー。
急に現れたムスメ!しかも子供じゃなくてもうけっこうな大人!特定の彼女すら作らず自由気ままに独身生活を謳歌していた主人公にとってこれは青天の霹靂!しかもムスメはしばらく家に帰らず自分と過ごそうとしていて…、なジャズにとっての平和な人生が一変する瞬間に立ち会うお話です。
そもそも離婚した妻との娘とか認知しなかった子供とかではなく、旅先でいい感じの関係になった相手が実は妊娠してて過去に連絡も一切取らず相手の記憶もおぼろげなところにいきなり「娘でーす!」って来られるから超びっくりですね。主人公自身の責任だとしても、最初は拒否反応出ても人間の心理的に致し方ないかも…。
主人公はもちろんのこと、娘も娘の母親も娘のパートナーもあまり結婚という枠にとらわれないリベラルなライフスタイルを持った人たちです。これをインドを舞台でやるにはまだ時代を先取りすぎてるのか、ジャズが暮らす国はイギリス(多分ロンドン)、娘の出身地はアムステルダムといった完全海外仕様。NRI(在外インド人)映画。こういうとき便利ね海外!!計画なしに子供ができてしまったことへの是非はさておき、世間のしがらみに縛られない生き方は羨ましいなぁ。
とはいえそこはインド人だからか家族を持つことに対してのプレッシャーが0というわけではなく、序盤では家族が集まったときに主人公が周囲からちょっと言われてました。きっと今まで幾度となく言われてきたんだろうな…w
最近は硬派なのが多かったけど、ちょっと前によくやってた遊び人役復活!なサイーフ、やっぱうまいなこういうキャラクター(笑)
ティア役のアラーヤー・ファルニチャルワーラーはデビュー作にしてはめっちゃ上手かった。これでデビュー!?みたいなこなれ感があったぞw 芸能ファミリー出身で、ニューヨークフィルムアカデミーで演技の勉強をしてたみたいです。
『Housefull』シリーズのパスタさんもしくは『サーホー』のデーヴラージことチャンキー・パーンデーはクラブのオーナー(?)で主人公ジャズと同じ独身主義のロッキー役。
今回はめっちゃジローラモさんに見える…
ムスメの母親はタブーがやってます。ヒッピーだそうで、だから今の今まで主人公と連絡を取らなかった…?携帯電話持ってないとかいう台詞がありました。趣味全開なファッションだけどオシャレで似合っててかっこいいなーって思いました。
一般的とは言えない(まだ)家族の形でともすれば前衛的過ぎるか過度にハートフルになっちゃうときもありますが、本作は人間関係がそれぞれ絶妙な距離があって、相容れない人と無理に相容れさせようとしないストーリーだったり、世間的な価値観が個人を攻撃しないレベルの軽さだったりがよかったです。コメディのバランスもボリウッドぽい爽快感で観やすかったです。
いろいろ
「Gallan Kardi」
「Ole Ole 2.0」サイーフの昔の曲のリメイク
「Bandhu Tu Mera」